元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第218回
梅干を手作りできますか?

もう少し「おばあさんの知恵袋」から梅干の話を続けましょう。
梅干の手作りの大変さが
実に面白おかしく描かれています。

<庭に豊後梅とピンクの八重咲きの二本の木が
たくさんの実をつけました。(略)
青梅を枝から振るい落すとき、
刺されると痛い毛虫も落ちてまいります。
梅一升、塩2合、と決まっておりましたが、
甘口には塩を控え、かびが出ないように
かめなどの消毒に気を配りました。(略)
それしても、青梅が出廻るのはほんの束の間、
やり直しはできないのでございます。
三日三晩の土用干しは、この間に甘味が出ると申しまして、
昼間は何回も回転させて全体に日を当て、
夜は夜露を吸わせます。>

また、雨にあたった梅干は使いものにならないというわけで、
夜中に雨が降ってくると、
皆で梅干を取り込んだそうですが、
その大騒ぎの隙に泥棒が忍び込む
事件もあったというのですから、
梅干1個つくるにも泣き笑いの暮らしぶりだったわけです。

<梅は、塩漬けにしたあと、
みりん粕に漬けて粕漬けにもいたしましたし、
小梅はみょうばんを少し加えて
カリカリとかたく仕上げました。(略)
梅酒も作りましたが、庭の豊後梅の皮を一つずつ、
丁寧にむいたものを、
白砂糖に埋め込むように漬けますと、
三日ほどでグリーンのジュースができ上がります>

さあ、せっせと梅干しを作っている様子が、目に見えるようで、
なんとも微笑ましいと思いませんか?
いまは亡きおばあちゃんや曾祖母の時代も思い偲ばれて、
心がゆったりしてくると思いませんか?
これが日本人が忘れてしまった「おばあさんの知恵」であり、
いま直面している長寿難病時代を乗り切る、
そして、あなたが出来る
「スローヘルス」(しなやかな健康法)の知恵なのです。


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2003年4月2日(水)

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