元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第255回
患者は狡賢く「命を拾い」に行くべきです

伝統療法の「ビワの葉温灸」といっても、
呪いや占いの類ではないかとバカにしてはいけません。
もちろん、東洋医学の養生法万能を説いた
1000年前の「医心方」や
300年前の「養生訓」の時代と違って、
いまは西洋医学の対処療法も発達した時代ですから、
古来の伝統療法だけに凝り固まることはないでしょう。

しかし、多発性骨髄腫という難病と闘う
「ビワのおじさん」のように、
自分の症状としっかりと相談しながら、
西洋医学と東洋医学の「いいところ取り」でガン立ち向かう…
長寿難病時代には、
これが賢い患者の心得だと思います。

ゴールデンウイークに「ビワのおじさん」を紹介してくれた、
岩手・東山町の鈴木博子さんのお宅にうかがったおりに、
最近の様態を聞いたのですが、
肩口に吹き出物が出て、その治療のために
しばらく入院したようですが、
また元気に退院して、ビワの葉温灸に励んでいるそうです。

「ビワの葉温灸」や「里芋しょうが湿布」といった、
いわゆるおばあちゃんの知恵療法は、
動植物や万物の「生成循環エネルギー」と共鳴しながら、
自分の体の中にある自然治癒力を呼び起こす、
日本人が2000年をかけて編み出してきた
スローへルスな養生の知恵と考えてください。
僕自身もなんども体験していますが、
体が冷えたり、患部が疼くときに「ビワ」も「里芋」も
信じ難いような効果を表すことがあります。

ガン治療については、医師サイド、病院サイドは、
近代130年の西洋医学一辺倒の医療体制、
健康保険医療体制をごり押ししてきますから、
医師のエゴイズムを変えることはまだまだ時間がかかるでしょう。
しかし、医療改革を待っていてはわが身の寿命が持ちません。
患者は明日の命が欲しいのです。
ですから、いかにマニュアル治療、
いや辛らつに言わせてもらえば「ドクハラ治療」に負けずに
自分流の養生設計、さらに人生の再設計に立ち向かって、
5年生存、いや10年生存を掴み取っていくか?
なんどもくどく繰り返しますが、
「医師は神様」から「患者が主治医」へ…
患者サイドが、まず治療の視野を大きく変えましょう。
ただ「メスと薬」を指をくわえて待っているのでいけません。
患者はもっと狡賢く「命を拾い」にい行くべきです。


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2003年5月9日(金)

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