元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第341回
「ガンタレ」に学べ

「ストップ ザ ドクハラ」の著者・土屋繁裕医師は、
なんとしても“切られ損”の手術は避けるべきだと、
ガン患者にすすめる、
ちょっと変わった外科医です。

僕が食道ガンの手術を拒否して、
抗ガン剤+放射線+天仙液+SODという
いわば「いいところ取り」の治療法で、
ガンから生還したことについて、
「手術をしなかったことは正解です」と断言した
たった1人のセカンドオピニオン(第2の医師)でありました。

とくに、いまでも食道ガンは
手術しない方がよいという持論です。
10時間も15時間も罹る大手術で失敗例も多く、
術後、合併症を併発すると、
それこそ、余生を疼痛と再手術の苦しみの中で
過ごす人が多いからです。

また末梢の初期の肺ガンは、
手術より重粒子治療でも十分と見ています。
「最近は国立がんセンターの外科医でも
食道ガンは手術しない方がよいという
意見を持つ人が増えています。
僕のところにも、
関根さんの闘病記を読んで、
切らずに治した患者さんが来ます。
一度、関根さんに会わせてください。
命と生甲斐の恩人ですからといっていますよ」

というわけで、
いま大学病院で常識とされている
ドクハラ治療やドクハラ医師に負けないために、
可能な限りの治療選択肢を患者にアドバイスしているのです。
また悔いのない治療を選ぶには、
よい医師を探すだけでなく、
生還した患者、とくに切らずに治した患者の
成功例に耳を傾けるべきだというのも持論です。

「関根さんのように切らずに5年生存を果たした人は
“ガンタレ”です。
つまり成功したガンタレントですから、
あとに続く患者さんの手本となるわけです」
土屋さんは医師にしては発想が豊かで、
キーワードや流行語を発明する達人ですが、
“ドクハラ”ばかりか“ガンタレ”も最近はよく連発します。
ガンを治すには“ガンタレ”に学べというわけです。
ですから、自らが診察した“ガンタレ”患者を同道して、
よくテレビ番組にも出演し、
多くの患者と家族に勇気と希望を与えることも
忘れてはいないのです。
こうした頭の発想の柔軟なガン専門医が
もっと現われるようになれば、
身も心も救われる患者が増えてくることは間違いありません。


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2003年8月3日(日)

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