元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第508回
前立腺ガンを「切らずに治す」

昨年暮、僕の先輩で翻訳家のKさんが、
前立腺ガンに襲われ、
ブラキセラピーという放射線源を患部に埋め込む
(永久留置する)
最新療法を紹介したという話を書きました。
これは、やはり、ジャーナリズムの先輩で、
元朝日新聞の敏腕記者であった、
本郷美則さんがプラキセラピー法で、
切らずに快癒した事例がありましたので、
この治療法を紹介したわけです。

前立腺ガンの手術といえば、
患部がなかなか難しい部位にあるため、
術後の尿失禁や性不能が心配されます。
また、慈恵医大の内視鏡手術の失敗で、
出血死した医療事故も報道されましたから、
なんとか、体に負担をかけずに
治す事が出来ないか?
こう思案する患者は多いわけです。

ですから、この治療法は、
まさにガンを
「切らずに治す」
「ダメージを少なく治す」
最新療法で、いま患者の間では一躍注目を集めたわけです。

ただ、日本には「核の持ち込み禁止」という
非核原則があったためでしょうか、
放射線を体内の埋め込んで歩き回ってはいかん…
といった理由で、
なかなか厚生労働省が認可しませんでした。

本郷さんが昨年5月に受けたころは、
放射線を体内に留置するのではなく、
5日間ほどかけて、
患者の会陰部から“針”で放射線を照射し、
2週間ほど入院を要する形式でした。

ところが、本郷さんたち患者の運動もあって、
昨年9月から、
本格的なブラキセラピー療法が、
日本でも解禁されて、
Kさんはたった5時間の治療、
そして、3日間の入院で退院できたのです。


←前回記事へ 2004年1月17日(土) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ