元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第632回
温泉そして『命のバトンタッチ』

岩手・一関温泉(宝竜温泉)の「かんぽの宿」は、
去年、スローヘルス研究会の
夏の合宿研修会に使ったところで、
簡保に加入していれば
1泊2000円ほど費用も安くなるので、
参加者にも、とても好評でした。

温泉の適応症は神経痛、筋肉痛、関節痛、
五十肩、運動麻痺、打ち身、くじき、
慢性消化器病、慢性皮膚病、切り傷、やけど、
疲労回復、健康増進などと書いてありますが、
なんといってもこの温泉の特徴は、
露天風呂、ミストサウナ、ジャグジー風呂、打たせ湯などなど
14種類のお風呂が楽しめることです。

去年の夏は、この温泉を合宿の基地として
バスをチャーターして、
東山にある料理研究家の鈴木博子さんの経営するお店、
「マグノリア」を訪問したり、
現地で有機農法に励んでいた
72歳の鈴木昭平さんの農園を訪問して、
「体にやさしい食材」について実習・勉強に励んだわけです。

じつは、玉川温泉の帰りに
岩手・一関温泉に寄ったのは、
もちろん、再度の湯養生が目的でしたが、
昨年、僕たちのスローヘルスの合宿研修会で、
食品公害のひどさをせつせつと訴え、
いかに農薬を使わない有機栽培が必要かについて
熱弁を振るってくれた鈴木昭平さんを
弔うためだったのです。

「これからは、昔懐かしいトマトやきゅうりを、
 あなたたち都会の皆さんにも
 たくさん食べてもらいますよ」と
張り切っていた、その鈴木昭平さん。
しかし、去年の暮れに、突然、心不全で、
亡くなってしまったのです。
本当に貴重な人材を失いました。

鈴木博子さん、僕、そして妻は、
残念無念の気持ちをかみ締めながら
お焼香させていただきました。
そして「食が命を蝕んでいくのは許せない」と
熱弁を振るって立ち上がった72歳、
勇気ある農業指導者・鈴木昭平さんの意思を
なんとしても引き継ごうと、
僕たちは「命のバトンタッチ」を霊前で誓ったわけです。


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