元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第679回
60歳、70歳、シニアは強し

カラコルム・ハイウエー
2000キロのバスツアーの帰路、
5キロにわたるがけ崩れを目の当たりにして、
立ち往生した話の続きです。

一時間たっても、
軍隊の救援車は参りません。
付近の住民と一緒に、
人力で落ちてきた岩石を地馴らししても、
とても40人乗りの大型バスが通ることは不可能です。

ガイドのWさんと日本人ガイドのKさんの機転で、
途中の村から救援のワゴン車が
何台か迎えに来るということになり、
「しばらく待っていてください」と伝えられました。
しかし、折悪しく、時計は午後6時を回り、
だんだん日が暮れて参りました。

と、どうでしょう?
この15名のツアーの中で最長老・75歳のMさんが
「いやいや、日の暮れないうち行ける所まで歩きましょう」
というではないですか?
ちょっと、この桃源郷ツアーの話の前に
説明を忘れていたことがひとつありますが、
長寿村・フンザを訪ねる旅というわけでしょう、
じつは、このツアーに応募してきた大半が、
60代、70代のシニアの皆さんだったのです。
一人30歳の女性がおりましたが、
平均年齢は僕くらいの65歳、
なんとも元気で長生きのツアー集団だったのですね。

「そうだそうだ」
みんなが懐中電灯を準備して、
断続的になだれの起こっている
カラコルム・ハイウエーを歩き出したのです。
さらに、驚いたことに、
僕たち夫婦のほかは、
女性が7名、男性が6名、
それぞれ単身で参加している50代、60代、70代ですから、
旅なれた人が多かったのでしょう。

ついに土砂崩れの山を次々と乗り越えて、
5キロを全員で完歩。
迎えに来たワゴン車に分乗して、
命からがら、
次の宿泊地・ぺシャムの村まで
5時間をかけてたどり着いたのです。

突然のガケ崩れが僕たちの帰路を塞いだ

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