元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第702回
「日本医者会」を作るべし

7月11日(日)明治安田生命ホール(新宿)で開かれた
「新しい医療の創造」というテーマで行われた、
4人のスローヘルスな医師にによる
パネルディスカッション
(主催・[株]ビーアンドエス・コーポレーション)の続きです。

パネラーのひとりとして登壇した、
土屋繁裕医師は、もちろん、
いま発売中の新刊共著
『医師と患者でつくったガン治療入門』をかざして、
「患者の心身を痛めつける治療を見直すべきです。
 新しい医療の創造です」と力説し、
自らが主宰するガン治療相談所・
キャンサーフリートピアの活動について、
患者本位の治療相談がいかに大切か?
そして、この新しいシステムが患者だけでなく、
医師にとってはいかに大変か?
という話を交えながら報告しておりました。

「僕は16年間、癌研病院でまさに
 “切りたがり”の医師として、700件近い手術をしてきました。
 しかし“切られ損”や“切捨て御免”の手術の限界を知り、
 4年前に、もっと情のある治療、
 患者さんと血の通った治療を目指す、
 ガン相談がじっくりできる診療所を開設したわけです。
 いわゆる3分治療、マニュアル手術では、
 患者さんの命は救えません。
 一人一人の症状や体質をトータルで考え、
 適切な治療計画を立てるのには、まず2時間、3時間と
 話し合うことが必要なのです」

「でも、僕のところに来る人たちは、
 大学病院などで見放された、
 いわば“ガン難民”といってもよい方たちですから、
 相談は2時間ではたらないくらいなのです。
 一日、5人を見るのが精一杯ですが、
 多くの医者がこうした相談に時間を避けないのはなぜか?
 いまの日本の保険医療制度では
 相談に対する医療点数(報酬)が極端に低いからです。
 というわけで、
 こんど、患者の関根進さんと共著で出版した
 『医者と患者でつくったガン治療入門』でも書きましたが、
 これからの医療はEBM(科学的標準治療)から、
 HBM(人間本位治療)に変えようと提案しているわけです」

そして、医療界からドクハラを無くそう、
医師は偉ぶらず「医者」と名乗るべきだと提案する、
いかにも土屋医師らしい
「新しい医療の創造」提案を最後に掲げておりました。

「これからは”医療をよくする医師会”、
 患者も参加できる“第二医師会”を作るべきです」
つまり“日本医者会”を作ることが、
新しい医療の創造の第一歩だというのです。
みなさんはどう思いますか?


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