元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第736回
ガンはみんなで治す!

医者と患者が協力して作ったガン翻訳本
「前立腺がん、これで全快!
 ―手術不要の最新療法ブラキセラピー」
話の続きです。

「前立腺ガンを切らず」に、
ブラキセラピー療法で治した藤野邦夫さんが、
自らの仕事を活かして、
主治医と協力して作り上げて、
最新ガン療法の翻訳本ですが、
治療体験者でなければ表現できない
分かりやすい内容となっていますから
素人でも気楽に読めます。
もちろん、図解も写真もふんだんに使われておりますから、
本当に患者に役に立つガン治療本のひとつです。

ちなみに、ガンの本というと、
これまでは、
医師の難解な指導書、病院主導の医療百科、
患者の苦闘の体験記、
業者のあくどいPR本と
それぞれがばらばらに出版され、
本当に患者にとって役に立つガイドブックがありませんでした。
また、医療ジャーナリストによるガンの本も、
筆者が過酷な治療を体験していない分、
読む患者にとっては隔靴掻痒。
そればかりか、
病院情報におもねる姿勢のものが多かったように思います。

ガン治療はトータルケアが必要だ、
患者が主体の治療と成すべきだ、
医師と患者のコミュニケーションを大切にすべきだ――
などと叫ばれて久しいのですが、
ガン病棟では、ばらばらの治療が
ほどこされているのが実態でしょう。

まえに、僕は土屋繁裕医師と共同作業で
「医者と患者でつくった ガン治療入門」
という共著を出版しましたが、
これからは、
医師と患者のコミュニケーションこそ、
命を拾う近道となります。

いくら病院は商売だ、事業だといっても、
医師は「切る人」患者は「切られる人」ではいけません。
医師が「神様」で患者は「奴隷」では、なおさら、いけません。
ガン治療はまだまだ分からないことがたくさんありますから、
医師と患者がお互いに協力して、
「命の拾い方」はもちろん、
「命の仕組み」を解明していく作業が大切だと思います。

まえにもガン月刊誌の対談で、
僕と土屋医師が提案しましたが、
これからは「医者が患者に学ぶべき」時代に入ってきたわけです。
患者の藤野さんは、
有能な翻訳者としての才能を活用して、
命のバトンタッチを果たしているわけですが、
それぞれの患者さんも自分の仕事や趣味を活かして、
命のバトンタッチ運動がいろいろと出来ると思います。

毎週6000人がガンで亡くなる時代です、
「ガンはみんなで治す」――
このキーワードを大切にしましょう。


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