元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第750回
チベット王国は生きている!

チベット文化研究家の
飯田泰也さんから送られてきた、
ネパールにあるムスタン王国・国王の侍医であり、
チベット医学の権威でもある、
アムチ・ギャッツオさんの講演集から、
興味深い部分を紹介します。

「私は出家僧でアムチ(医師の意味)である弟と共に、
 1998年、ムスタン王国のローマンタンに
 ロークンフェン医学校を作り、
 父の夢を実現しました。
 学校の目的は、チベット文化の復興、
 薬草減少への対策、診療施設の確立です。」

チベット医学再興を願う、
ギャッツオさんたちの事業を、
日本から支援しているのが
僕の友人・飯田さんたちのNPO団体なのですが、
第2のチベットといわれ、
いま注目を集める
ローマンタン・ムスタン王国とは、
こんなヒマラヤの秘境の国なのです。

「1959年、チベットは中国によって侵略され、
 ムスタン・チベット間の国境は封鎖されました。
 しかし、ここは侵略・破壊は受けていないため、
 チベット文化が色濃く残り、
 外国からは第2のチベットと呼ばれているわけです。
 ムスタンは1992年に外国人に開放され、
 それ以来、外国人観光客も増えています。
 ネパール政府は観光政策として、
 ムスタンを「生きた博物館」とし、
 昔の風習を残すような考えも持っています。
 現在観光客は1日70ドルという
 高額な入域料を払わなければ入れません」

現ムスタン王は24代目で、
チベット王族との関係があり、
王に独立した権力はないが、
ムスタン民衆にはたいへん慕われている人で、
ギャッツオさんたちはここに学校を建てて
後継者を養成したり、
高地に畑を作って薬草栽培をしているそうです。

謎に包まれたチベット医学の深奥を
じかに聞ける講演集ですから、
核心部分を詳しく、次回から紹介します。


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