元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第874回
リンパ浮腫について(「いのちの手帖」より)

乳ガン、子宮ガンの術後、
リンパ浮腫という手足がむくむ後遺症に悩まされたら
どうすべきか?
近刊拙著「帯津良一のがんに打ち克つ いのちの手帖」
詳しい対症法を書きましたので、
抜粋して紹介します。

          *

リンパ浮腫は上肢や下肢にできる局所性の浮腫で、
原発性(先天性)のものと
続発性(術後の合併症)のものがあります。
全国に5万人以上いるといわれる
リンパ浮腫の患者さんの約9割は
続発性リンパ浮腫で占められています。
リンパ浮腫は、乳がん、子宮がんや
卵巣がんなどの婦人科がんや、
前立腺がんなどの手術に際して
がんの転移を防ぐために
脇や股などのリンパ管を切断したり
狭めたりすることが原因で起こります。
また放射線療法の後遺症として起こることもあります。

患者さんの大半は術前に
何も知らされないまま乳がんや子宮がんの手術を受け
術後にむくみが出て初めてリンパ浮腫の存在を知ります。 
しかし、リンパ浮腫は命に別状はないことから
専門医が少なく、
また術前に何も知らされず、
術後に症状が出ても
「手術の後遺症です」と相手にされないまま、
どんどん症状が悪化していくケースも少なくありません。

症状としては、
手術後に腕(二の腕から指先まで)や
足(太ももから足の先まで)がむくみ、
通常時の数倍も太くなり場合によっては
お相撲さんの足ほどに
むくんでしまうことがあります。
現在のところリンパ浮腫に対する
根治療法がないため、
いったん発症したら患者さんは
一生リンパ浮腫と付き合っていくしかありません。

数少ない、リンパ浮腫専門の病院のひとつ
「リムズ徳島クリニック」の小川佳宏院長は
徳島大学付属病院心臓血管外科に
入局した年にリンパ浮腫の患者さんに出会って以来
リンパ浮腫に取り組み、
日本で唯一、リンパ浮腫患者が入院治療できる
クリニックを開設したそうです。


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2005年1月17日(月)

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