元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第965回
再発・転移ガンでもあきらめない!

土屋繁裕医師の新著
「より良い治療を受けるための肺ガン ハンドブック」
(学研)の核心である、
これからのガン治療=HBM(人間本位治療)の話の続きです

さらに、本書の優れたところは、
大抵の医師が見放してしまう
「再発ガン」「転移ガン」の治療に
果敢に挑戦していることです。
さらに患者の心得について書かれた部分を引用しておきます。
詳しくは、本書を読んでみてください。

          *

HBMとは科学的根拠だけではなく、
患者さん個人の人生観や価値観、
死生観に基づいた医療です。
一言で簡単に表現すれば、情のある医療です。
確率論にだけに呪縛されない、可能性の秘めた医療です。
とかく西洋医学会から批判されがちな代替医療も
HBMの一種かもしれません。
近代医療に見放され難民化した患者さんが、
確率なんてクソくらえ、
自分の価値観で治療法を選んで何が悪い、
という想いがあるのは理解に苦しみません。
そんな難民生産者である医者が、
代替医療の是非をとやかく言及するのは、
お門違いではないでしょうか。
(注・このあとに僕の代替療法も駆使した
“スローヘルス”の闘病例も書かれています)

          *

ガン治療でもっとも大切で、
もっとも難しいのが再発ガンの治療です。
再発はできれば誰も経験したくないと思いますし、
もっとも聞きたくない言葉でもあると思います。
私は再発した患者さんの心のケアや治療こそ、
ガン治療の真髄があると思っています。
再発ガンとの闘い方に関する私の大原則は、
「焦らず、慌てず、諦めないで、
 がんばり過ぎない」です。(略)
つまり再発ガンの治療では、
一本勝ちは狙わないで、引き分けを狙うべきなのです。
相撲にたとえれば、ガンとがっぷり四つに組んで
土俵中央で動かなければいいのです。
たとえガンに押されて得俵に足がかかっていても、
押し出されなければいいのです。
逆にガンを押し出そうとしたり、
ブン投げようなんて考えないことです。
これが再発ガンに対する理想的な戦い方です。
現在の医療では100%保障できるものなんか一つもありません。
でも逆に100%ダメということも絶対にないのです。(略)

近代西洋医学は、
命の時間だけを長くできる確率の高い方法だけを
優先しているに過ぎません。
そしてある一定の確率より低い方法は
治療として認めようとしません。
そればかりか、標準治療をやりつくした患者さんを
平気で見捨て、心をずたずたに切り裂きながら、
多くのガン難民を誕生させています。(略)
最初のガン告知以上にショックを受けるのが普通でしょう。
でもここで焦ったり、慌てたりしてはいけません。
再発しても大丈夫です。
だって今こんなに元気ではないですか。

大事なことはガンを小さくすることではありません。
患者さん自身が元気なことが一番重要なのです。
腫瘍マーカーを下げるために、
必死に抗ガン剤で治療して、
腫瘍マーカーは下がったが、
自分は病院のベッドでずっと寝たきりだった、
こんな治療は無意味と思いませんか?

          *

とくに、この本は
「再発ガン」「転移ガン」に悩むの方は必読です。


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2005年4月18日(月)

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