元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第974回
「ガンは総力戦」で克つ!

このコラムで、
「週刊金曜日」の社長である
黒川宣之さんが、10年を超える
自らの多重ガンとの闘病記=「体験的治療学」を
連載中だという話を、前に紹介しましたが
その第12回=
「三泊四日の入院で前立腺治療
 進歩めざましい放射線療法」という記事に、
僕たちのスローヘルス研究会の仲間の
翻訳家・藤野邦夫さんの話が登場しました。

藤野さんは、失禁や性不能といった後遺症の多い
前立腺ガンの手術を避け、
昨年7月に日本で認可された
「ブラキセラピー(小線源療法)」という
放射線の最新療法を受けて、
たった三泊四日で退院。
いま元気に仕事にも励んでいる、
まさにスローヘルスな患者さんの一人です。

藤野さんが幸運だったことは、
それまでは「放射線による被爆」の問題が絡んで、
日本ではなかなか認可されなかった、
ブラキセラピー療法でしたが、
発病の翌月、これが認可されたことにあります。

黒川宣之さんが
「週刊金曜日」の連載を始める前に、
僕に相談に見えたとき、
藤野さんの生還例を話したのがヒントになって、
今回の記事になったと思いますが、
そのとき、黒川さんは
「ガンの治療の成否は、
 医師や病院の選択が大切ですが、
医療技術の進歩にタイミングが合うかどうか?
これも運といいますか、
その人の闘病を大きく左右するものですね」
と、つくづく感想を漏らしておられました。

ですから、いまや、
ただ著名な教授や有名な大学病院の
「メス」にすがるだけで治るといった、
シンプルな(単純な)発想は早計なのだと思います。
また、あきらめたり、面倒がってはなりません。

このコラムでも何度も書いておりますが、
「ガンは総力戦!」であり、
「ガンは情報戦!」です。
家族や友人の協力を得て、
自分の納得のいく治療法や
心ある医師を、しぶとく探せば、
後遺症や副作用にも悩まされず
藤野さんのケースのように、
QOL(命の質)の高い治療法に
めぐり合うことも出来るわけです。

黒川さんの連載から、
前立腺ガンのブラキセラピー(小線源療法)を受けた
藤野さんの様子を少し紹介しておきましょう。

          *

超音波映像で腫瘍の位置と形を正確に掴み、
輸血用の注射針ぐらいの太さの針を20本ほど
会陰部から病巣に刺す。
この針を通して、
線源の入ったシャープペンシルの芯ほどの
微小なチタン製カプセルを埋め込んだ。
所要時間は約1時間半。
痛みはほとんどなく、翌々日には退院。
その日から普通に仕事が出来た。

          *

ガンは切れば完治する?
この“世間の常識”が
だんだん変わってきたと思いませんか?
これからは「ガンは総力戦で克つ」――、
これが「命をしっかりと掴む」
患者の第一の心得なのです。


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2005年4月27日(水)

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