元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1006回
「医師頼みにしない」「国頼みを疑う」

やっと、この5月に「がん対策推進本部」が
厚生労働省に設置された・・・、
しかし、そのメンバー構成を見ると役人ばかり。
これでは、世の批判をかわすための
「役人の作文」ではないのか?
前回、「厚生労働省を疑う」という、
ぼくの見解を書きました

もちろん、また、世の批判が高まれば、
「審議会」などと称して、
役所の言いなりになるような、
有識者や医師をかき集めて、
その場をしのぐのでしょうが、
そうした「おざなりな役人仕事」では、
患者はまったく救われない・・・、
数百万人に及ぶ、ガン患者、ガン体験者と、
その家族の大半が、そう思って
切歯扼腕しているのではないでしょうか?

こと、ガンや医療に限りません。
郵政民営化、道路公団民営化、
年金の社会保険庁疑惑などの問題でも
みなさんも分かっているとおり、
「官」と「民」が協力して
自由な市場を作ろうという気運が湧き上がっても、
結局、役人仕事とは、
民間の利益、患者の福祉よりも、
役所と業界の利益を代弁するために、
「改革」の矛先を鈍らせてしまう・・・、
そうした危険を、とくに、最近ははらんでいるからです。

ま、現実には、多くの患者と家族が、
自らの判断を大事にして、
治療選択も病院選別も、さらに
人生設計も果たして孤軍奮闘しているわけですから、
一朝一夕に、欧米にも負けない
「ガン統合医療システム」が、
役人の力で構築されるとは
思ってはいないでしょう。

しかし、ここは、後世の子供、孫の代にも
「命のバトンタッチ」をするという強い意識をこめて、
患者と家族は「声」を大にして、
患者本位の医療システムの構築を唱える・・・、
そして、「なんでも医師頼みにしない」
「国頼みは疑う」・・・
あくまで「患者が主治医」の発想を貫いて、
健康維持も、人生設計もしっかりと果す・・・
これが、僕たちの世代の患者の役目ではないでしょうか?

2005年5月28日(土)には、
大阪NHKホールで、
全国の患者と家族を結集するという、
「がん患者大集会」が開かれるそうです。
もちろん、こうしたアクティブな集会に
参加することは大切ですが、
なにがなんでも「患者が主治医」という発想を
頑固に、しっかりと持つことが
「命を掴む基本原則」です。
長寿難病と情報公開が錯綜する、
これからの世の中では、
自分の心身のポジションをいか確かにするか・・・

このスローヘルスな「健康原則」が
ますます大切になってきたと、
僕は思っています。


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2005年5月29日(日)

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