元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1124回
閑話休題!香港風水事情(1)

9月のはじめ、猛暑の香港から
中国本土の珠海市、中山市に行ってきました。
ちょっと、僕の敬愛するホリスティック医学の権威、
帯津良一医師と、
中国医学の最近の病院事情を視察に行ったのですが、
いまや、漢方と呼ばれる治療法も、
西洋医学との交流も盛んで、
いわゆる、ガンの治療法にしても、
西洋と中国の医学の両方の長所を組み合わせる
「中西医結合」医療というものが盛んで、
とてもユニークで、
患者本位の病院が出来ていると聞いたからです。

この「ガン治療」の中国事情については、
このコラムで、おいおい報告していきますが、
そのまえに、閑話休題で、
僕の趣味・道楽のひとつでもある、
本場香港の風水事情を書いておきたいと思います。

風水などといいますと、
なんともいかがわしい色占いや
インテリア方位占いと思っている人も
いるかもしれませんが、
これは、東洋独特の「環境調和学」なのです。
ま、気功のような呼吸法に
「内なる癒し」の効果があるとすれば、
風水には「外なる癒し」を図れる効果があると
伝統的に思われています。

「風水とビル」といえば、
なんといっても有名なのが香港です。
ちなみに、米国フォーブス誌の
「世界の富豪が暮らす主要都市リスト」によると、
1位がニューヨーク、2位がモスクワ、香港が3位なのです。
なぜ、何の資源を持たない香港に富豪が多いのか? 
誰でもが、付加価値の高い国際的な
金融都市であることを理由にあげるでしょうが、
じつは、多くの経営者が
「風水」の気のパワーを信じて、
真剣に活用していることも大きな原動力なのですね。

企業のほとんどが、
風水環境の事業に及ぼす影響を
直感的に受け止めています。
オフィスを建築したり、移転・改装するとき、
さらに経営が悪化したときには、
トップクラスの経営者ほど
風水師のアドバイスを求めます。
事業努力は無論のことですが、
風水的な環境防備=殺気除災を図り、
経営者も従業員も会社全体が、
経営が不運に陥るのを
徹底的に防ごうと考えているわけです。

そのアジア最大の富豪都市・香港では
「あの会社は風水の立地が悪いから倒産した」
「あの会社のビルの外壁が銀色で
 殺気を防いだから成功した」と、
富豪が風水で財をなしたことが、
新聞や雑誌で噂されるのは常識――、
まさに日常的に「会社が風水されている」
といってもよいでしょう。

いかに、風水学が
本場の中国・香港・台湾のビジネス社会に
奥深く浸透しているか?
自然との環境調和学を
ビジネス戦略に取り入れる意味だけでなく、
ますます、現実のビジネスが、
「風水共栄圏」ともいわれる
東アジア経済圏との係わりを深めているわけですから、
ただ風水学を馬鹿にするのではなく、
その現実を知っておいて損はありません。


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2005年9月24日(土)

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