元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1125回
香港風水事情(2)

最新・香港風水事情の続きです

東アジア特有の環境・地勢関係を無視して、
ただアメリカ仕込みのグローバル理論とやらだけで、
お互いの国がエゴイズムを主張していくと、
戦争責任問題や
領土確保問題にとどまらない、
思わぬ凶兆、災いを巻き起こすことになりかねません。
中国の諺に「知彼知己、百戦不殆」があります。
日本でも「敵を知り己を知らば百戦危うからず」と訳されて、
ビジネス教訓によく使われます。

日本企業の中国進出にしても、
資金調達、増値税、輸出義務、
為替制限、労務管理などの複雑で
不透明な制度問題をクリアしていくことが大切ですが、
一方で、中国人ほど人のつながりを
大事にする民族はいません。

無二の友のことを『知音(ちいん)』といいますが、
「肝胆相照」=互いに心の底を打ち明けて
話すことができる間柄になれば、
それはビジネスでも磐石な戦略となります。

では、香港では、風水環境学=
気の流れの活用学はどう考えられているのか?
「風水調和学」では、最高の吉兆霊獣の龍にたとえて、
生気エネルギーの流れを「龍脈」、
エネルギーが地上に溢れ出す場所を
「龍穴」と呼んでいることは、大分まえに、
このコラムでも解説しました。

中国4000年の歴史の中では、
ヒマラヤ山系・崑崙山脈から
大きな気のエネルギー(龍脈)が、
中国大陸に流れて広がる――
さらに、香港にも広東の羅浮山を経て、
九龍半島の大帽山、筆架山と伝わり、
香港島のビクトリア・ピーク
(太平山頂)に到る――と
考えられてきました。

そして、生気エネルギーを溜める龍穴の地=
香港島の中環地区(セントラル)に、
中国銀行や香港上海銀行、長江実業といった
“富豪企業”が巨大ビルを建ててひしめいている
といったらよいでしょう。
いわば、気のエネルギーの流れを考慮した
都市計画の典型的な街が香港なのです。

日本の大企業の中国本土市場進出が、
これからますます本格化しますが、
こうした華僑企業集団と伍すためにも、
ただ技術と資本を注入したり、
政治的な配慮に気使いするだけでなく、
より奥の深い「風水思考」「風水戦略」を
知っておくことは無駄ではありません。

風水をただのお呪いや迷信と
馬鹿にするのではなく、
東洋人らしい「環境調和学」と
考える時代が来ていると、
僕はひそかに考えて、
風水の現代応用学に興味を持っているわけです。


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2005年9月25日(日)

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