元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1299回
ガンとホメオパシー

帯津良一医師と板村倫子医師の共著
「花粉症にはホメオパシーがいい」(風雲舎)の話の続きです。

前回前々回の解説で、ホメオパシーとは何か?
花粉症の治療はどう行われるかの?
といった疑問が分かったと思いますが、
いま日本の医療システムで公認されている
西洋医学の治療法は通常医療とといわれ、
こうしたホメオパシーや漢方療法のような
代替療法の分野は非通常医療として分けられています。

とくに大学病院の医師たち方は、
エビデンス=立証性、客観性のない治療として
敬遠、いや無視されてきたわけです。
もちろん、代替療法には、
いかがわしい業者による健康食品の頒布などがあって、
たとえば、ガンの治療にしても、
手術、抗ガン剤、放射線以外は、いかがわしい治療と
一般には流布されており、
また、医療として公認されていないのが大半です。

しかし、いま公認されている西洋医学(対症療法)にしても、
この近代100年で採用されたもので、
それ以前の人類の医学史の中では、
ホメオパシーや漢方のような、
さまざまな医療が施されていたわけです。

というわけで、ことに最近は、
ガンからアレルギー、花粉症まで、難病が蔓延し、
西洋医学の対症療法の限界が分かってくると、
患者はもとより、医師の中でも、
漢方療法はもちろん、ホメオパシーにも関心を持つ医師たちが
増えてきているというのです。
そうした件(くだり)も
帯津医師と板村医師の対談に飛び出してきます
おふたりが幹部をされている
日本ホメオパシー医学会の会員はすでに300人いて、
認定医は医者だけで、110人を超えたそうです。

ともあれ、ガンだといえば、抗ガン剤、
花粉症だといえばステロイドしか出せない・・・、
こうした西洋医学の限界を見るにつけ、
賢い患者なら、これでは「いのちが持たない」
「もっと違う療法はないのか」と探し出したくなるのは、
僕だけではないと思います。
病院も、複雑な難病は治せないというのであれば、
そのうち、患者が来なくなるでしょう。

たとえば、ガンの本でも、
大学病院や大学病院出身の最先端医療を志す
医師のものがたくさんでていますが,
大抵が、外科なら外科、抗ガン剤なら抗ガン剤の
専門分野しか勉強していませんから、
まさに「病人を診ずして病気を診る」、つまり
現実の「患者のいのち」の苦悩から
かけ離れた論理としか、僕には思えません。

先日も、ある抗ガン剤の権威の本を読んでいたら、
代替療法はエビデンスがないから、
「自分の抗ガン剤治療を受けたいなら、
代替療法などやらないで来い」
といったニュアンスのことを書いていました。
たしかに、これが大半の医師の論理なのでしょうが、
この人は、ほんとうに、患者の「いのち」
患者の「悲しみ」と「痛み」が分かっているのかなあ?
と悲しくなってしまいました。
これからは、より人間全体を診る
「いのちを診る、幅の広い医師」が待たれているわけです。
そうした面でも、帯津医師と板村医師の共著は、
とても興味深い内容です。
ガンとホメオパシーについても詳しく書かれています。


←前回記事へ

2006年3月18日(土)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ