元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1314回
患者は「あきらめない」

先日、漢方複合薬・天仙液を利用する
患者さんや家族のみなさんが30名ほど集まる
『天仙友の会』という患者家族の会が開かれまして、
ちょっとスピーチを頼まれたので参加してきました。

ガンの「治療」や「養生」とは、
それぞれの症状や環境によってさまざまです。
このコラムでなんども書いていますように、
大学病院や専門センターでも、患者は目白押しですが、
手術にしろ、化学療法にしろ、
確たる治療法やアドバイスを
多くの医師たちが患者に提供できていないのが現状ですから、
ガン患者の激増とともに、こうした患者さん同士が情報を交換する、
患者の会があちこちで盛んになっているわけです。

昔は「素人の生兵法」はいかんという向きがありましたが、
これだけガン患者が急増し、
インターネット上の医学情報が氾濫する時代ですから、
ガンと長く付き合っている患者や家族ほど、
西洋医学のいわゆる通常療法の最新情報ばかりか、
東洋医学など非通常療法についても
くわしく勉強している人はとても多くなっていることがわかります。

とくに、病院での治療」だけでなく、
日ごろからの「養生」についての関心が高まっているようで、
出身の医科大学で、西洋医学の原理と、
専門分野の治療研究しかしてこなかった医師のほうが、
ガンという「いのち」そのものを蝕む
複雑病に対して、対応が立ち遅れているのが現実でしょう。

舌ガン、乳ガン、結腸ガン、卵巣ガン、
肺ガン、胃ガン、大腸ガン・・・
それも転移している人、もう手術不能と宣告されている人、
さまざまな方が、あきらめずに
漢方薬療法、食事療法なども併用しながら難関をクリア。
ガンは「闘うのではなく」
「仲良くしながら付き合っていくものだ」といった
しっかりとした治療観、人生観を持って、
前向きに暮らしていることが分かります。

妻の胃ガンと転移ガンに落ち込んでいるという
若い夫婦が来ていましたが、先輩患者さんたちから、
「それなら、ビワの葉温灸がいいですよ。
夫婦がお互いに出来るし、心身ともに温かくなりますから、
養生法のひとつに選択したらどう?」といった、
患者だからわかる「治療」+「養生」の知恵が
アドバイスされるのには感心しました。
自分の勉強した療法の範疇を越えると、
すぐに「余命○ヶ月」などと平気で宣告する
マニュアル医師などからは、とてもとても
聞くことができない、まさに「患者学的治療学」の知恵が、
最近の延命患者のみなさんからは、
ぽんぽん飛び出すようになってきたわけですね。

この会に出席させていただいて分かったことは、
病院でも、最新の抗ガン剤の知識だけでなく、
実体験をしているわけですから、
その副作用や合併症の欠陥については、医師より数倍も熟知し、
その上で、さまざまな治療と養生の方策を組み合わせて
賢く延命していることです。

もちろん、僕にしてもそうでしたが、
1年、3年、5年、10年と延命されていても、
その苦楽に満ちた体験を思い出して、患者さんから感極まって、
涙しながら話をされる方もおられました。
でも、話を交し合うと、だんだん、頬が紅潮してきて、
決して「いのちをあきらめていない」意欲が伝わってきます。
まさに、これからは「患者学的治療学」の時代の到来なのです。


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2006年4月2日(日)

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