元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1376回
「6対3・5」のバランス法則

近刊「釈迦の教えは『感謝』だった」
(小林正観・著 風雲舎)の話の続きです。、
副題は『悩み苦しみをゼロにする法』というのですから、
難しい宗教本ではなく、
いわば、東洋の一元論に基づいた読みやすい処世本です。

《釈迦は、この世の悩み・苦しみの根元は
「思いどおりにならないこと」と見抜いた。
だから、「思いどおりにしようとしないで、受け容れよ」と言った。
「思いどおりにしよう」としないで、
「受け容れる」ための釈迦の教えこそ、
自分が楽になる方法だ。
その究極の教えは「ありがとう」に尽きる》という内容です。

この本を読んでいると、
「押しても駄目なら引いてみな」であるとか、
「人生、引き際が大切」「柔よく剛を制す」といった
古来からのビジネス訓も連想させてくれます。
ですから、なんでもかんでも合理的に割り切る、
西洋式風潮に疑問を感じる人には
「中庸」「和」「陰陽中和」といった
東洋の一元論に通じるこうした処世学が、
また見直される時期に来たと思います。

ただし、誰でもが、お釈迦様のように
「思いどおりにしようとしないで、受け容れよ」
「すべては感謝」といわれても、
100%悟るわけには、なかなかいかないわけで、
煩悩多き僕としては、
前回も書いたエントロピーの法則ではありませんが、
「人生、攻めもあれば守りもある」「入れたら出せ」といった、
バランス処世学の本として、気楽に読ませていただきました。
いずれにしても、これからは善悪二元論では、
なにごとも上手くいきません。
一人一人の「賢いバランス処世学」が求められていると思います。

ちょっと、話は飛びますが、
そのバランス処世法にも「6対3.5の法則」があり、
これを上手く図っていけば、
健康ばかりか、人間関係もビジネスも上手くいく・・・、
ちょうどいいのではないかと、僕は常日頃から考えています。

ちなみに、若いころから「病気は薬を飲めば治る」、
「栄養はカロリーの高いものを食べればよい」
・・・と単純に考えてきたわけですが、
ガンにかかって、この難病の謎につきあたり、
また、人間のいのちとは、科学では、
ほんの一部しか解明されていない
ミステリアスなものだと知るに及んで、
この間違いに気づきました。
近代の西洋医学、西洋栄養学の
なんでも割り切る発想法の限界を体感したことになります。

僕が日々、続けているマクロビオティック玄米菜食法にしても、
食べ物にも「陰性の食べ物」「陽性の食べ物」があり、
偏りすぎることが病気の源になるというバランス発想です。
そして、玄米がその「陰陽中和」で、もっとも
栄養バランスが取れた食べ物だという考え方が
基本になっているわけです。

さらに、やや酸性の強い土壌風土に育ってきた
日本人の食体質は、アメリカ人などと違って、
酸性対アルカリ性の比率が「6対3・5」の
微妙なバランスの上に成り立っていると考えられます。
また、人間の歯は「臼歯」対「門歯&犬歯」の比率が
「6対3・5」のバランスで生えていて、
穀菜類対肉類の食比率を示唆しています。
有名な「黄金比」も「6対3・5」に近いバランスです。
どうです? 宇宙、地球からいのちの仕組みまで、
森羅万象が微妙なバランスで出来ているわかってくると、
人生なかなか面白いと思いませんか?

そのうち、ベルグソンの「生命の飛躍」も、
エントロピーの法則やユング気質学の発想も、
さらに黄金比や、マクロビオティックの原理、
安保免疫理論も総合的に分析して、
「幸運を掴む 6対3・5のバランス法則」といった
処世学読本を書き下ろそうと思っています。


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2006年6月3日(土)

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