元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1390回
体を温めるか? 冷やすか?

スローヘルス延命学の基本は
「1に食事、2に気功・・・薬は最後」といった、
日本人らしい「養生の知恵」にあるという話の続きです。

さて、マクロビオティック玄米菜食法の理論でよく使われる
陰陽というと、西洋医学や西洋栄養学に
慣れ親しんできた現代人には
いかがわしい呪いのように聞こえるかも知れませんが、
「体を温める食べ物(陽)」と「冷やす食べ物(陰)」が、
偏らないように組み合わせて食べれば、
日々、健康が保たれ、
たとえガンのような難病に襲われても、
体のバランスを取り戻すことができる・・・
まさに「しなやかな玄米菜食」=
スローヘルス健康法の考え方なのです。
どうです? 日本人なら納得いく、
理に叶った養生学、健康法でしょう。

その中庸バランスの栄養をたっぷり持ち、
日本の風土のピッタリあっている食物が、
完全穀類と呼ばれる「玄米」なのです。

といっても、マクロビオティックは
別に欧米の食事療法ではありません。
1世紀まえ、石塚左玄や桜沢如一といった日本人食養研究家が、
玄米こそもっともバランスの取れた食材であると提唱し、
内外に広めた穀物菜食中心の食生活のすすめです。
これが、日本より、高たんぱく、高脂質の
食生活の乱れの洗礼を先に受けた
欧米で受け入れられ、いま、日本に逆輸入されたかたちで、
とくに、女性の間で注目されてきたわけです。
ジョンレノン、マドンナ、
トム・クルーズなども愛用者となりました。

ちなみに「マクロビオティック」とは、
フランス語のMacrobiotique。
語源はギリシャ語に由来し、
[macro=大きな][bio=生命の][biotic=生活法]
という意味になります。

マクロビオティックなどというと発音するのも舌を噛みそうですし、
西洋医学や西洋栄養学の洗礼を受けて育ってきた大半の人には、
中庸バランスなどと理論を教えられても、
馴染みにくい。いや、非科学的なまやかし療法と
錯覚する人もいるかもしれません。
しかし、繰り返しますが、
その原理は、一人一人の体の具合、
心のあり方に照らし合わせてみれば、
じつにうなずける、
日本人らしい食事法指南の優れた食養生哲学なのです。

たとえば、寒い冬の日や猛暑の冷房病、
風邪や腹痛のときを考えて見てください。
食事で最も大切なのは、
あなたの体を温めるか?冷やすか? 
このバランスが影響していることを体感できるはずです。
いくら体によいからといって、
老人が野菜ジュースやドリンク剤を飲みつづけたらどうでしょう? 
夜寝られないほどのトイレ通い、
果ては心まで冷え切ってしまいます。


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2006年6月17日(土)

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