元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1401回
なぜ「ガン患者学」が大切か?

6月17日の午後、東京・お台場で開かれた、
スローヘルス研究会のメンバーによる市民講座
「ガン患者とアンチエイジング〜ゆったり長生き! 
スローヘルス(創延命)患者学のすすめ」で、
冒頭に、僕は以下のような提案をしました。
その話の抜粋です。           
●ガン患者学・5つの新しい発想法
(1)これからは一人一人が「患者学」を持つ時代だ
(2)なぜ「ガン患者学」が大切か?
(3)「スローヘルス」とは「創延命」の処世法だ
(4)「アンチエイジング」は「抗老化」、
「スローエイジング」は「延老化」
(5)ガン患者は「ホリスティック医療」を実践しよう

                *

本日、パネラーとして出演していただく患者のみなさんは、
錯綜するガン治療の「迷路」を潜り抜けて、
「患者こそ主役」という発想に気づき、
1年、3年、5年、10年、15年と、
治療選択を工夫して上手に「延命」してきた人たちです。
まさにキャンサーサバイバーですから、
みなさんも、いろいろなヒントが掴めるはずです。

いま、一人一人に問われている健康法とは、
「医師頼みにしない」「患者こそ主治医たれ」・・・
ひとりひとりが、患者が主役の発想をしっかりと持って、
家族、友人、医師との「信頼の絆」をいかに設計するか?
一人一人が「患者学」を持つことが、
これからの長寿難病時代にいかに大切か?
みなさんと一緒に考えていきたいと思っています。

(2)なぜ「ガン患者学」が大切か?
なぜ「患者学」を持つことが大切か?
もう少し、話を進めてまいります。
「患者学」とは、一部の担ガン者ジャーナリストの
間から提唱されてきたもので、
文字通り、患者中心の医療を実現したいという
患者サイドに立ったガン治療研究の新しい領域です。

経済学でも経営者サイドだけでなく、
消費者サイドからの消費者経済学の分野があるように、
医療の分野でも患者学の確立が急がれています。

たとえば医師、病院の選択の問題として、
日本でも「インフォームド・コンセント」(説明責任)
「セカンドオピニオン」(第二の意見)という制度が輸入され、
さらに「ドクター・ショッピング」(医師の選択)
「ドクター・ハラスメント」(医師の患者いじめ)という発想が
普及したのは患者学の確立が見直されてからのことです。

ともすれば、患者を機械部品のように扱う
「修理マニュアル化」が病院では常識化しています。
なかには「ガンそのものではなく、
間違った治療」でいのちを落とすケースも多発しています。
旧弊の医療制度、医局制度に固執している
医療サイド、医学サイドの壁を打ち破る、
大きなカギを「患者のいのち発想」=
「患者学」が握っているといって過言ではないと思います。


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2006年6月28日(水)

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