元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1453回
「レホルム」は「食の改革」だ

先日、スローヘルスの会にも参加していただいている、
(株)広洋社という広告会社の会長の黒田常俊さんと
(株)サンレホルム※1という自然食品販売の社長一ノ宮 道瑠さんと
「農薬や化学添加物の弊害をなくし、
自然共生の環境つくりをしていかねばならない」という、
スローヘルスな話に花が咲いた――、
お土産に「地パン」=「あまみパン」を頂いた――、
という話の続きです。

僕は、患者としてだけでなく仕事柄、代替療法の医師や、
自然食品の会社の人たちに合うことが多いのですが、
大抵が、営業熱心のあまり、
「これを飲めばガンが治ります」とか、
「これを食べれば花粉症が一発で治ります」などと、
せっかちに宣伝する人が多くて辟易するものです。

いつも書いているように、
とくにガンやアレルギーのような生活習慣や環境習慣がもたらす、
複雑な病気に「一発完治の万能薬」などないことぐらい、
患者を長くやっている人にはわかっているわけですのですから、
やはり、予防にも再発防止にも、
自分によい環境場をいかに作るか?
そのために大切な食材は何か?
そのために助けになる健康食品はなにか?
そうした「ゆったりとした」話が交わせる相手に
めぐり合いたいものだと
常日頃から思っているわけです。

しかし、その日、お会いした一ノ宮さんは、
まだ40代の若さですが、自らが販売している
ハーブやプロポリスの宣伝だけではなく、
「いま、生活の便利と科学技術の進歩を求めた半面、
生態系の破壊や、生活環境破壊を招き、
自己免疫力の低下による病気が蔓延しています。
これからは『病気になったら治せばいい』という発想から、
『健康な体を維持する事が大切』
と考える思想へ変わる時代ですね」と
じつに、たんたんと話すではありませんか。

僕はこのコラムや著書の中で、いつも、
「いま人間は“便利”の変わりに“いのち”を失いかねない」と
食品汚染と食の堕落について自論を述べていますから、
意気投合したことは言うまでもありません。

さて、じっくり話を聞いてみると、
一ノ宮さんの会社のルーツは、
父上の一ノ宮康亮さん((株)ユニコ社長)※2の考えを
受け継いだようで、
その哲学は、
ドイツの「レホルム運動」に起点を発しているそうです。

ちなみにレホルムなどというと、
ドイツ語がわかる人にはいいのですが、
大抵の日本人にはなじみが少ない言葉です。
しかし、ドイツ語の綴りで書けばわかりやすく頭に入ります。
レホルム=Reformです。英語で言えば「リフォーム」。
「改革」「改善」を意味するドイツ語です。
110年ほどまえに、クイックな(便利な)社会に反省を促して、
各地に自然回帰の施設、店舗や教育機関をシフト。
400種類の薬草を基盤にして推進されたのが、
ドイツ流「食の改革」運動が「レホルム」というわけです。
いま、日本で流行っている植物療法の
ハーブやプロポリスの源流がここにあるそうです。

なるほど、お土産に貰った「地パン」から始まった、
スローヘルス(しなやかな健康法)な会話でしたが、
これからは、「ロハス」「デトックス」
「マクロビオティック」と共に、
「レホルム」=食の改革というスローヘルスなキーワードを、
しっかりとわが身の生活環境の中に取り入れると、
「元気で若生き」の知恵がより深く広がるのではないか?
そんなことを考えさせられた一日でした。


※1 http://www.sun-reform.co.jp
※2 http://www.onyx.dti.ne.jp/~unc/info/info.html


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2006年8月19日(土)

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