元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1491回
少年が教えてくれた「いのちの輝き」

ここ数回、インドネシアのリゾート・バリ島で1週間ほど、
のんびりと過ごした話を書いてきました。
リゾートといっても、最近は腰を痛めておりますから、、
ゴルフのミニコースを回るわけでもなく、
孫娘のお守りをしながら、
旅行ケースに突っ込んでいった何冊かの本をひたすら開いては
海辺やプールサイドで、読書にふけっておりました。

持っていった本は、
時間の余裕のあるときにどうしても読んでおきたかった
「生命はなぜ進化するか」(ジョージ・ウイリアムス著)、
「チベット遠征記」(S・ヘディン著)
「セレンデイプの3人の王子」
(E・Jホッジス著)といったもののほか、
僕の知り合いが書いたり、作ったりした新刊本数冊です。
僕の読書法は、1冊ずつ読んでいくのではなく、
そのとき読みたい本を4、5冊、同時に並行して読む、
いわば「併読」というヤツです。
この方がたくさん本を読めるばかりか、
頭の中が縦横に刺激されて、
思わぬ創造力にめぐり合うことが出来るからです。

さて、いまあげた、いくつかの本については、
おいおい、その感想を
このコラムでも書いておきたいと思いますが、
僕の知り合いが送ってくれた1冊について、
まず書いておきましょう。
なんといっても、感動的な本が、
「君に逢えて本当によかった〜さあ、
剛志、拍手を光に生きていこう」
(掛屋 孝志/掛屋 しのぶ共著 日本文芸社)
というドキュメントです。
テレビで覚えている人もいるかもしれませんが、
2005年の日本テレビ系「24時間テレビ」で話題を呼んだ、
知的・視覚のふたつの障害を持つ
少年ミュージシャン・掛屋剛志くん(14歳)の天才ぶりと、
彼を支える家族の奇跡を伝えるドキュメントで、著者はご両親です。
知的障害や視覚障害のほか、成長ホルモンの分泌不全や
低血糖症などのハンデを持つわが子に、
ご両親は悲嘆にくれるのですが、
3歳のころから、聴いた音楽を記憶にとどめる
天才的才能があることを発見し、この日から、剛志くんの運命が
きらめくように開けていくという話から始まります。
やがて2、3回聴けば、ほとんどの曲を弾けるようになり、
今ではポップスやジャズ、クラシックなど
約百数十曲をキーボードで弾きこなせるというのです。

ついに、昨年、東京都で開かれた
障害者の全国音楽祭で、審査員として出席していた
作曲家平尾昌さんによって認められ、
「障害の有無に関係なく、聴く人に感動を与える」
と剛志くんに特別賞がもたらされたのです。
以来、テレビはもとより、小学校などからコンサートの依頼があり、
剛志くんのオリジナル曲「宝物」や
「アメージンググレース」のキーボード演奏、
また、コンサート・テーマである
「可能性を信じて」というメッセージが、
多くの人に希望と勇気、
そして「いのちの輝き」をもたらしているのです。

この本を製作したのは、僕の友人で、
このコラムでも前に紹介したことのある、
元集英社の役員を退職して、
いまは出版プロデューサーとして
大活躍している栗田晃一さんですが、
まさに、読む人に「生命の躍動」をもたらしてくれる、
ちょっと感動的な本です。
人間のいのちとは何か?
いのちは希望を抱くことによって、いかようにも進化する・・・
といったことを、ひとりの少年と、それ支える
ご両親、また周囲の人たちが教えてくれます。
ぜひ、一度、読んでみてください。
いや、そのまえに、以下のHPで、
剛志くんのさわやかな歌声と演奏が
生で聴ける動画サイト※1がありますから、
まず、ここで天才音楽
少年・剛志くんとめぐり合ってみてください。
きっと、あなたの心に
希望と勇気と感動の「いのちのメッセージ」が届くはずです。


※1
http://www.nihonbungeisha.co.jp/cgi-bin/
frame.cgi?product=ISBN4-537-25071-2


←前回記事へ

2006年9月26日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ