元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1523回
ガンの治療選択は「いのちの買い物」

10月14日(土)、帯津良一博士と王振国医師の新刊共著
「新しいガン治療 もうひとつの地平を見つめて」
(K&Bパブリッシャーズ刊)の発刊を記念して
国際医学セミナーが開かれました。
講演会のテーマは、
「新しいガン治療――本当に患者が納得できるガン治療とは何か」
(国際癌病康復協会主催、漢方健康ネットワーク協賛)
というもので、
手術、抗ガン剤、放射線といった通常医療にとどまらない、
中西医結合医学、漢方医学、ホリスティック医学・・・
といった、古くて新しいガン治療の
最前線の研究を発表する講演会です。
講師は以下のようなラインアップでした。

●台湾の国家衛生研究院行政所所長 ョ基銘(らい きめい)医師
「抗ガン漢方によるガン抑制メカニズム」
●キャンサーフリートピア代表 三好立医師
「セカンドオピニオン専門医によるガン治療のアドバイス」
●台中市林新医院医療副院長(脳神経外科医)
 許達夫(きょ だふ)医師
「わたしの大腸ガン・克服記」
●帯津三敬病院名誉院長帯津良一
「いのちの可能性を生かすホリスティック医療の時代」

前回紹介した、ョ基銘(らい きめい)医師の講演は、
「漢方医学からの新しい治療の可能性」といった内容でしたが、
続くキャンサーフリートピアの代表医師・三好立先生の講演は、
西洋医学、つまり標準医療の立場からの、
新しい治療のあり方と患者の心得についてです。
演題は「セカンドオピニオン専門医によるガン治療のアドバイス」
いわば、患者の納得いく「ガン治療選択のコツ」
といった実践的な内容です。

ちなみに、三好立医師の略歴は以下です。
医学博士、セカンドオピニオン専門医
キャンサーフリートピア代表医師
漢方健康ネットワークの顧問医師
1966年3月福岡県生まれ。
1992年産業医科大学卒業、東京医療センター、
亀田総合病院、塩田病院を経て
1999年、癌研究会付属病院へ。
2003年から福岡大学呼吸器外科
2006年4月より故土屋繁裕が設立した、
日本で初めてのガン専門相談所
「キャンサーフリートピア」代表医師に就任。
さらに、漢方健康ネットワークの顧問医師もつとめている。

              *

本日の話の結論から申しあげますと
ガン治療の目的とは、
ただ闘病に苦しむのではなく、
「良い時間をどう一番長く過ごすか?」を、
じっくり時間をかけて考え、納得できる延命を図ることです。
また、ガン告知を受けても、不治の病だとあきらめたり、
あわてたりしないことです。

なぜかといいますと、
腫瘍の検査画像を見ますと塊のように思えますが、
じつは、数万の小さな細胞が集まって出来ているものなのです。
数センチの塊に見えるまでになるには、
10年近くかかるものですから、
じつは、ガン告知の何年もまえから
ガンはじょじょに発生していたと考えるべきなのです。

ですから、「一日も早く手を打たないと死ぬ」などという
医師がいれば、これはウソとなります。
ガン治療選択は、いわば「いのちの買い物」ですから、
告知を受けても、以下の二つのことを覚悟して、
じっくりと治療選択をしましょう。
(1)治療をあきらめてはいけない
(2) ゆっくり時間をかけて勉強する
(もちろん、1年、2年と放っておいてはいけませんが)

患者は医療消費者としての心得をしっかり持って、
自分の「いのちの買い物」つまり「治療の選択」にのぞんで下さい。


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2006年10月28日(土)

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