元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1533回
丈夫な子どもを作る「食の10か条」

日本CI協会主催の医学セミナー――、
ベストセラー書「粗食のすすめ」でおなじみの幕内秀夫さんによる
『じょうぶな子どもをつくる基本食』
という講演を聞きに行ったのですが、
「子どもの肥満、心臓や脳の病気の原因はパン食にあり」
「いまこそ日本人はお米=米食=ご飯を見直そう」
という、じつに興味深い話のさわりを
さらに紹介しましょう。

「いまのパンは、砂糖まみれ」で
これはお菓子やケーキのおやつ類、
はたまた、お酒やタバコと同じ仲間の嗜好品と思え・・・という忠告でした。
というわけで、幕内さんは『じょうぶな子どもをつくる基本食』の
10か条を上げておられました。

(1)飲み物は、水・麦茶・ほうじ茶―
果汁などでカロリーは取らない
(2)ごはんをしっかり食べさせる
―玄米でも白米でもいい
(3)朝食は、ご飯、味噌汁、漬物
(4)カタカナ主食は、日曜日
(5)子どものおやつは4回目の「食事」と考えよう
―主食が「砂糖」「油」まみれになり勝ちだから、
スナック菓子は避けて「おにぎり」にしよう・・・
以下は省略しますが、
気になる人は、幕内さんの本を読んでみてください。

幕内さんは、独特のユーモアを交えての語り口で、
子どものための「粗食のすすめ」を説いているわけですが、
お子さんだけでなく、お母さんたちへも、
耳の痛い話をズバズバと語って聞かせてくれます。
食生活は、大人はなかなか治すのは難しいが、
子どもの食生活は変えられる・・・という話は、
大人にはなかなか肩腹痛いものですが、
ユーモアたっぷりな幕内さんの独特の話術に、
ときに笑いを爆発させながら、
お母さんたちが引き込まれていくのが印象的でした。

「大人の食生活を50点とすれば
赤ちゃんの食生活は100点です。
なぜ違うかといいますと、
赤ちゃんは自分で食べられる量が分かっているから、
それ以上は食べません。
ところが、大人は、料理が出ると残さず食べる。
まさに“ハゲタカ”です。(爆笑)
また“別腹”などといって、
お菓子やデザートも平らげます(爆笑)」

というわけで、いま、幕内さんが力をいれている運動が
「学校給食と子どもの健康を考える会」というものだそうです。
問題は、本来、学校給食が最高の「食」の教育の場であるのに、
コメの消費拡大を図る国家予算をたくさん使いながら、
子どもたちにはパン食を続けていることです。
全国平均では、週5回のうち米飯食は2.9回、
あとは、パン食、ソフト麺、なかには
即席ラーメンというのが現実です」

幕内さんの「食の堕落」「粗食のすすめ」の
ユーモアたっぷりなスピーチが、速射砲のように続くのですが、
全部は紹介し切れませんので、
機会があれば、講演を聞きにいくなり、
幕内さんの本を読んでみてください。
とくに、講演の中で上映される
NHKドキュメンタリーの一部が印象的です。
戦後日本の小麦食(主にパン食)普及と、
小麦など米国の余剰農産物輸出政策が、いかに密接な関係にあるか?
さらに、今日の給食制度、そして、子どもの肥満や病弱に、
いかに関連したか? 
日本人が直面している食生活の問題点を
じつに簡明に教えてくれます。


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2006年11月7日(火)

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