元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1554回
自然から遠ざかるほど病に近づく

ガンや心臓病、はたまた糖尿病ばかりか、
メタボリック症候群やうつ病といった
新たな生活難病が蔓延するためでしょう。
医学セミナーだけでなく、全国各地で、
各種の健康セミナーが関心を集めています。

11月19日には、乳酸菌生成エキスの「ラクティス」でおなじみの
B&Sコーポレーション主催の「グッドエイジング・セミナー」が
東京・新宿で開かれましたので話を聞いてきました。
当日は、
東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長の
川嶋朗助教授による
「ほんとうの治療とはなにか」という演題でした。
川嶋医師は腎臓病の内科医ですが、
大学病院では珍しく、近代西洋医学だけでなく、
針灸やホメオパシーなどの自然医療=
代替医療、補完医療を併用する、
いわゆる統合医療を実践している49歳の先生です。
おそらく、僕の敬愛するホリスティック医学のさきがけ、
帯津良一博士の次の世代のエースですから、
一度、その考え方を伺いたいと思って出かけていったわけです。

ともあれ、100枚以上のスライドを見せながら、
近代西洋医学の限界から統合医療の必要性、
また、漢方、アーユルベーダ、ホメオパシーから
サプリメント、栄養療法
心身療法、そしてチベット医学、アフリカの魔法医学まで、
東西古今の自然医療=代替医療のあらましを
速射砲のように解説するわけで、
おそらく、西洋医学の医師の中で、
これほど、広範囲な研究をこなし、
統合医療の「理論と実践」に精通している医師は
日本にはいないでしょう。

ちなみに、
青山自然医療研究所クリニックで行っている自然医療とは、
古代ギリシャの医聖ヒポクラテスの
「自然から遠ざかるほど人は病に近づく」という金言に基づき、
「治療の現場は舞台であり、
主役は患者、治療のサポートをするのが医療関係者」というのが
川嶋医師の目指す「ほんとうの医療」の考え方のようです。

「患者は壊れた機械にあらず」などと
僕のように乱暴な言葉は、
さすが大学病院の先生ですから使いませんが、
当日のセミナーでも
「近代西洋医学は、もともと分析科学的手法のもので、
“病人より病気”に焦点があたっている。
だから、これからは代替医療も組み合わせた統合医療が大切なのだ」
ということを強調されていました。
では、具体的にこのクリニックで行われる自然療法とは何か?

カウンセリング、フォーカシング、漢方薬、サプリメント、
鍼灸、気功、温熱療法、マイナスイオン療法、
可視光線総合療法、メディカルアロマテラピー、
ボディーワーク(ゾーンセラピー)、
ホメオパシー(同毒医療)、フラワーエッセンス、
ヨガ・アユールヴェーダ、瞑想、
オーラソーマ(カラーセラピー)、
水療法、温泉療法、園芸療法・・・などなど。
患者個々の症状や体質に合わせて、
組み合わせ、処方していくそうです。

うん、ミステリアスな難病症状に悩み、多くの病院から見放された
ガン患者にしてみれば、いままで聞いたことも無いような
興味津々な医療項目がシフトされていると思いませんか?
もちろん、この自然医療は、いかにも怪しい伝統療法は除いて、
二重盲検法などによるしっかりとしたエビデンスや
100年以上の実績から精選したものということですが、
ホームページ※1でも解説されていますので
詳しくはそちらを参照してください。

※1 http://www.twmu.ac.jp/AWNML/N/top/


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2006年11月28日(火)

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