元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1555回
グッドエイジング・セミナー

11月19日に東京・新宿で開かれた
乳酸菌生成エキスの「ラクティス」でおなじみの
B&Sコーポレーション主催、
「グッドエイジング・セミナー」での
東京女子医大附属青山クリニック所長の川嶋朗助教授による
「ほんとうの治療とはなにか」という講演の話の続きです。

川嶋朗医師は、提唱し実践する
自然医療の特徴として、以下、2点を語っておられました。

(1)すべての患者自身に備わっている
自然治癒力を高めることによって治癒に導くこと。

(2)人間を「体・心・霊性」等から構成される存在ととらえ
体の各臓器を診るのではなく、
それらの総合的な治療を目的とすること。

ただ、2時間ほどの限られた時間でしたから、
2番目の「体・心・霊性」をみる
自然医療=統合医療の基本発想となっていると思われる
ドイツの哲学者・シュターナーの「人智学(アントロポゾフィー)」については、
専門的には深く解説されませんでしたが、
随所に「物質レベルだけでなく、
心魂といった高次元レベルの治療が重要」とする多次元的な発想、
さらに「私たちは物質人間だけでなく「水人間」である」とか、
「人間は個々別々である」といった、
高次元世界にコミットメントした、
独自の考え方を強調されているのが印象的でした。

僕自身、
スローヘルス患者学(温和療法延命学)を提唱していますから、
「体・心・霊性」のつながりを診る
ホリスティック医学の権威、帯津良一医師の
「ベルクソン哲学=生命の躍動理論」にも共鳴し、
またこのコラムでも触れたことがありますが、
シュタイナーの『魂進化論』にもとても興味があるので、
いずれ川嶋医師にも詳しく拝聴したいと思っています。

もちろん、この日は、
「いま鍼灸は日本より欧米の方が評価が高い」
「乳酸菌生成エキスが血液中の尿毒症物質の数値を下げる」
といった興味深いデータや、
「こんな医師にはかかるな」
とする痛快な話も飛び出しましたので、
あっという間に時間は経ってしまったのですが、
(1)患者の話に耳を貸さない
(2)自分の方針に従わないと怒る
(3)すぐに薬を処方する・・・
こうした医師はNG(ノーグッド)。
とくにゴルフの自慢話をする医師は要注意だそうです。
ほんものの医師ならば、
ますます勉強する時間が足りないくらい
忙しいはずだからでしょう。

さて、このセミナーは
「グッド・エイジングセミナー」と銘打って
毎月開催されています。
まえに免疫学の権威・安保徹教授の講演の時の模様は
このコラムでもお伝えしました。
さて、興味深かったのは、講演の始まる前に、
司会者から「グッド・エイジング」という
造語の由来の説明があったことです。

究極の健康キーワードとして、
いまアンチエイジング=抗老化が注目を集めていますが、
「“老化”という意味のほかに“熟成”という意味もあるわけで、
“熟成に抗する”では誤解を招きますので、
当社の健康セミナーは「グッドエイジング」と命名したわけです」
なるほど、僕は、昔、
週刊誌のタイトルつくりでは名人?といわれ、
いまでも、講演会やセミナーのキャッチフレーズが
とても気になるタイプなのですが、グッドエイジングとは、
この長寿難病時代のグッドネーミング。
まさに川嶋医師は、
この講演会のネーミングにぴったりの人選でした。

ちなみに、次回、12月16日のグッドエイジングセミナーは
「キャンサーフリートピアの三好立医師と、
エッセイストの逸見晴恵さんの対論」ですが、
三好医師のガン治療の考え方は
「よい時間を少しでも長く過ごすために」というわけで、
「スローエイジング」といったキーワードを使っています。

※問い合わせ先は、03−3288−0115
B&Sコーポレーション・セミナー係※1です。

※1  http://www.chitsu.co.jp/


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2006年11月29日(水)

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