元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1634回
「食べるクスリ」の養生3訓

「食育」という言葉は、
マクロビオティック玄米菜食法の始祖である
陸軍漢方医の石塚左玄が『通俗食物養生法』(1898年(明治31年)
「今日、學童を持つ人は、體育も智育も才育も
すべて食育にあると認識すべき」で造語したものです。
もちろん、食育基本法の中身は、まだまだ、欧米ものまね式の
「パンや肉食」中心思考の栄養学から脱皮していませんが、
明治時代に西洋医学・西洋栄養学の否定運動を展開した
マクロビオティック玄米菜食法から生まれたとは・・・
時代を象徴していると思いませんか?
やっと、日本人らしい「食事の思考法」が見直されはじめたことは、
ひとつの進歩だ――、という話の続きです。

というわけで、健康専門雑誌や女性雑誌だけでなく、
一般雑誌の世界でも、
日本伝統の「食養生法」、
さらに「マクロビオティック玄米菜食法」を
取り上げるようになったことは嬉しい限りです。

先日、男性月刊誌「ランティエ」※1(角川春樹事務所) の
編集部が取材に来まして、
「現代養生訓・食べるクスリ」という大特集を組んでいます。
この特集掲載号は「ランティエ」3月号で
いま全国書店で発売中です。

「いままさに食の本源を学ぶ」として、
300年前の食養生の祖・貝原益軒の名著「養生訓」を紹介し、
「私の養生訓」として、幕内秀夫さん、永山久夫さん、
魚柄仁之助さん、堀威夫さんに混じって、僕も登場。
それぞれの「食べるクスリ=食養生三訓」と、
「おすすめ養生食」を上げていますので、
興味のある人は、読んで参考にしてみてください。

●ベストセラー「粗食のすすめ」の著者・幕内秀夫さん
1. ごはんと味噌汁と漬物が養生の基本
2. 心へも栄養が必要、心でも食べる
3. 快楽は歯止めがきかないからご用心

●食文化史研究家の永山久夫さん
1、 元気なうちから「健康」に先行投資を
2、 あっけらかんとしてひょうひょうと生きる
3、 鰹節、大豆でハピネスホルモンの原料を摂取

●食生活研究家の魚柄仁之助さん
1、 肉と外食の少ない昔ながらの食生活を
2、 ひと手間かけて自分の「おいしさ」を知る
3、 栄養を壊さぬよう加熱調理は短時間に

●ホリプロ取締役ファウンダーの堀威夫さん
1、 毎朝の朝食でからだのリズムを作る
2、 四季の変化を五感で感じとる
3、 健康維持はリーダーのつとめと心得る

●そして、僕の食養生3訓は以下のようなものです。
1、 マクロビオティックを実践する
2、 自然食のライフラインを作る
3、 身土不二の精神を心得る

ちなみに、300年前、貝原益軒は「養生訓」で
「病は口より入り、禍は口より出ず」
「食は身を養う物なり、身を養う物を以って、
却って身を損うべからず」
「妄りに薬を服すべからず。病の災より、薬の災が多し。
心は常に楽しむべし、苦しむべからず」と伝えています。

また、1000年前の日本最古の医学全書「医心方」で、
鍼博士の丹波康頼も
「百病の生命を脅かすものは多く飲と食による」という、
陰陽調和、自然調和のメッセージを伝えています。
この長寿災難時代こそ、一人一人が
「食べるクスリ=食養生3訓」を持つべき時代です。
あなたはどうでしょうか?


※1  http://www.monthly-rentier.com/


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2007年2月16日(金)

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