元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1735回
スローヘルスな「ガン延命法」

もし、ガンを宣告されたら、
もし、ガンで家族や親友を失ったら、
その悲しみや寂しさは計り知れません。

「なんで自分が、家族が、
こんなひどい目に会わなければならないのか?」
最新の抗ガン剤や代替療法を探したり、
よい病院やよい医師を尋ねることが無駄ではなかったのか?
と悔やまれるものです。

よくある宗教書の説教のように、
「これは何かを学ぶために
自分に与えられた人生の試練である」などとは、
とてもとても割り切れるものではありません。

僕にしても、退院一年後のころは、
心の整理もつかなかったのでしょうね。
「ガンは宿命、癒しは運命」といった、
ちょっとニヒルなタイトルの
闘病記も書いていたのを思い出します。
『「100人のうち80人は助からない」――、
8年前、この食道ガンの手術の惨い実態を知って、
僕はガン病棟を“脱走”したものの、
ほんとうにこの治療選択でよかったのか?
半信半疑の不安が付きまといました。
手術を拒否した分、
強い抗ガン剤と放射線の腔内照射治療を受けましたので、
6センチのガン腫瘍は消滅したものの、
いわゆる食道壁面が
激しくダメージを受けたことも確かでした』と。

そして、あちこちと頭をぶつけ、悩みを繰り返しながら、
紆余曲折の末にやっと、
「希望こそ良薬、あきらめは毒薬」ということを体感し、
日々の心の支えとして、
スローヘルスな延命法を会得したといったらよいでしょう。
9年かかりました。
以下は、最近、創造的延命学の書として書き下ろした、
拙著「ガン延命学新書」=(書斎屋版)で、最後の章に掲げたメッセージです。

「家族、友人、そして、こころある医療関係者と一緒になって、
いのちのエネルギーの環境場を創っていく、
希望のトキメキの場を高めていくことが大切なのです。
患者は壊れた機械ではありません。
ガンはあきらめたら負けです。
忌まわしい宿命もトキメキの運命に変えましょう。
悩みをつきぬけて歓喜を掴みましょう。
希望こそ良薬、あきらめは毒薬です。
さらに食事、気功、散歩、整体、笑い、音楽、瞑想・・・
己に合った養生の知恵を愉しんで、
日々、あなたの周りの「いのちのエネルギーの場」を高めましょう。
きっと、生きる勇気と希望がふつふつと湧き起こり、
心身にパワフルな『延命力』がみなぎってくるはずです」

ただし、こうしたスローヘルスな人生観は
一朝一夕に掴めるものではありません。
僕自身も、挫折を繰り返しながら、
「ガンに教わって」・・・身・魂・心の丸ごとを奮い立たせて
会得したものだと思っています。

ただ、頭だけで、前向きに生きよう!
明るく生きよう!などと考えただけでは、
ガンの浸潤はもちろん、心の落ち込みを防げるものではありません。
でも、生来、
人間の身・魂・心に備わった生命エネルギーとは凄いものです。
再発不安、体調不良・・・
なんどもなんども危機を乗り越えるうちに、
一時でも、身・魂・心に
「トキメキ」パワーが蘇ってくることがあります。
もちろん、ガンに油断は禁物ですが、
この身・魂・心のトキメキの感動を持続して、
「よーし、ガンと一緒に付き合っていこう」
「よ〜し、よりよい時間を少しでも長く過ごすぞ」
と腹に決めたとき、
第2の人生観が変わる・・・、僕はそう思っています。
「ガンは何かを学ぶために
自分に与えられた人生の試練ではないだろうか?」
と考えられるようになってくるものだと思っています。


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2007年5月28日(月)

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