元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1753回
「関根さん、生きていたのですね」

最近、僕のところに定期的に送られてくる雑誌の中に
「安心」1という健康雑誌があります。
健康雑誌というと、いわゆる通常の医療でもなかなか治せない、
生活難病やダイエットを、
伝統療法や代替療法を応用して
改善しようといった記事が目玉です。
なかには、エーッ? ホンマかいな?
と耳や目を疑うタイトルもありますが,
読んで見るとなかなか、アイデアに満ちた特集もあったりして、
ついつい引き込まれてしまいます。

最新の「安心」2007年7月号の内容を
ちょっと挙げると以下のようなものです。
◎不眠、夜間頻尿、肩こり、めまいが大軽快!
生島ヒロシさんもラジオで絶賛!切ってはるだけ
《小指湿布》が大反響
◎お試し付録つき!
かけるだけで5キロ3キロ自然にやせた!
リバウンドとも無縁!《やせるメガネ》大検証
◎小顔になった!イビキ、リウマチ、クローン病に効いた!
医師も治った魔法の言葉《あいうべ》
◎ポッコリ腹が引っ込んだ!
朝の快便スッキリ実感!手作り簡単《腹やせシソ酢》
◎垂れ乳・垂れ尻がツンと上向く!
6センチ5センチらくらくくびれる!《合気道ウオーク》

どうです? ちょっと読みたくなる記事があると思いませんか?
ま、こうした雑誌には好き嫌いはあるでしょうが、
過食暴飲、運動不足、ストレス過多といった不養生な生活を改め、
日ごろ忘れがちな「健康の知恵」を思い出すキッカケとしては
充分に役立つものだと、僕は思って、愉しみながら読んでいます。

さて、どうして、
この雑誌が送られてくることになったかといいますと、
今年の3月、「第9回・21世紀国際健康フォーラム」
というセミナーが
東京平河町の星陵会館で開かれまして、
(主催・日本レホルムアカデミー協会  
協力・日本ノイホルム研究会ほか、
後援・ドイツ大使館 ドイツ商工会議所)
ドイツ植物療法(フィトセラピー)の権威で
医学・薬学博士のハインツ・シルヒャー氏が来日公演されたとき
第2部のパネルディスカッションで
僕が司会を務めたことがあるのですが、これが奇縁でした。
そのセミナーの後に開かれた立食パーティで、
「いやー、関根さん、お元気で生きておられたのですね」
と、8年ぶりに声をかけてくれたのが、
「安心」の編集長・原武司さんだったのです。

じつは8年前に僕がガン病棟退院後、
「母はボケ、俺はガン」「ガンは宿命、癒しは運命」という
ちょっと変わった闘病記を立て続けに出版したので、
週刊誌や健康雑誌がたくさん取材に来たのですが、
その中の一人が「安心」の原さんでした。
記事のタイトルは、
「《介護――私の場合》
母はまだらボケ、自分は食道ガンの二世代闘病で見えてきたもの」
というもので、僕のガン発病と同じ時期、
当時83歳の母が、いまでいう認知症、
いわゆるまだらボケ症状になり、
わが家が「ガンとボケ」の2世代闘病ならぬ、
「2世代倒病」の危機に瀕したという話を、
担当編集者の原さんが温かい筆致でまとめてくれたものです。

8年前、「ガンとボケ」の二重苦に襲われた、
いわば高齢化社会の典型家族のはしり――、
当時のわが家の悲惨さを知っている、
雑誌「安心」の原さんでしたから、
健康セミナーで司会をしている僕が、突然、目の前に現れ、
元気な姿で生きていたのに驚いたのかもしれません。
ともあれ、僕自身も、懐かしいと思うと同時に、
生きていることを覚えていてくれた人がいて
とても嬉しい思いがしました。


1  http://www.makino-g.jp/anshin/index.html


←前回記事へ

2007年6月15日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ