元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1755回
6月・スローヘルス研究会

6月6日、東京新宿の「銀座アスター・ベルシーヌ新宿」という
中華レストランで、久しぶりに
スローヘルス研究会の懇談会が開かれました。
まえにもこのコラムで紹介しましたが、
講師は、第5のガン治療法と呼ばれる
「ハイパーサーミア(温熱療法)」の権威である、
ルカ病院附属ルーククリニック院長の竹内晃先生です。
あわせて、当日は、今年の1月に、
残念にも風邪をこじらせて永眠された
「小澤恵子さんを偲ぶ会」として開かれまして、
小澤さんのお友達や、小澤さんと闘病の苦楽を分かち合ってきた
何人かの仲間も参加されました。

小澤さんといえば、このコラムや
「いのちの手帖」創刊号、第2号にも登場していただいた方で、
自分の闘病法や生き方に一家言を持っており、
とても明るい女性でした。
肺ガンの手術後、脳転移をしたのですが、
なんと15年間、
よりダメージの少ない西洋医学の治療を慎重に選び、
さらに食事法や呼吸法も併用。
長年、ガンをなだめながら
工夫を重ねて過ごしている様子には、本当に頭が下がり、
多くのことを教えられました。
僕たちは、いつも、小澤さんの前向きな闘病ぶりや、
率直な発言に励まされておりました。

スローヘルスの例会などでも、最後に、必ず、
「ガンの患者は医者のいいなりになってはいけません。
私は必ず医師を“逆指名”するんです。
それくらいの気概を持ってのぞみましょう」
などと、小澤さんが明るく挨拶して、
みんなに生きる勇気を与えてくれたものでしたから、
なおさら、惜しい人に先立たれてしまったという思いが
参会者につのったわけです。
改めて小澤さんが残してくれた独特な
「患者学の知恵」を思い出し、
みなさんでご冥福を祈りました。

さて、この小澤さんの15年間の闘病を支えた
治療法のひとつが、竹内晃医師による
ハイパーサーミア(温熱療法)でした。
竹内先生も、時折、スローヘルス研究会にも
顔を出してくれたことがありますが、
温熱療法とは、とても気になっていた治療法でしたから、
よい機会と思って、今回の研究会の講師をお願いしたわけです。

いま、ガンになると、大学病院では標準治療といって
「手術」「抗ガン剤」「放射線」の治療法しか使いません。
この治療法が尽きると、大抵の医師が
「もう治療法はありません。余命半年です。
緩和病棟で覚悟を決めてください」などと、
冷酷な診断を宣告するのが、常識となっています。
ところが、僕たちの仲間でもそうですが、
標準治療以外の療法や、東洋医学や代替療法、
さらに食事法や呼吸法を併用して、
余命半年どころか、2年も3年も、
いや、僕や小澤さんのように、漢方や食事療法も組み合わせて、
5年も10年も生き延びた患者はたくさんいるわけです。
「医師の常識は患者の非常識」とでもいったらよいほど、
患者と家族は、さまざまな情報と医療選択の中で、
生き延びているというのが、
300万人といわれるガン患者、いや「ガン難民」の実態なのです。
西洋医学でも、
第4の治療法としてさまざまな免疫療法が注目されていますが、
もちろん、ガン治療法に絶対なものはないわけですが、
さいきん「ガンは体を冷やすな」「体を温めよ」
という論理が優勢となったようで、
西洋医学でも、新しい選択肢として、
第5の治療法=「温熱療法=ハイパーサーミア」
が注目されてきたわけです。

ハイパーサーミアについては、先月開かれた
「ハイパーサーミア研究会」の報告レポートを、
まえにこのコラムでも掲載しましたので、
覚えている方もいるでしょうが、
改めて、6月6日の竹内晃先生の
「がんと温熱」という講話と
最新治療の概略を紹介しておきましょう。


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2007年6月17日(日)

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