元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1832回
同行二人

「同行二人」(どうぎょうににん)といっても、
僕がこのクソ暑いさなか、
四国のお遍路巡りに出かけたといった殊勝な話ではありません。
足掛け9年、幸いなことに悪性の食道ガンを切らずに
こうして延命できたわけですから、
これからもガンと仲良く「同行二人」で
ゆったりいきたいという話です。

ちなみに、多くの方がご存知のように
「同行二人」とは、旅にも人生にもいろいろ困難をともなうが、
弘法大師が見守ってくれるから
いつも二人で安心してお参りしようという
四国巡礼者などの信仰ですが、
僕のように、ガンをなだめすかしながら、長く付き合ってくると、
ガンもわが身の害敵、獅子身中の虫どころか、
心身の堕落に警告信号を送ってくれる
賢い友のような気になってくる。
まさにガンと共に人生「同行二人」のような
気分になってくるから不思議なものです。

このコラムでも時々書いてきましたが、
厳寒の冬とか、温度の寒暖の激しい季節の変わり目になると、
どうしても体調のバランスが崩れて、
風邪を引いたり、鼻の舌にヘルペスが出来たり、
頭に吹き出物ができたりして、
スワッ、ガン再発か?とあわてたりするものです。
この梅雨時もやはり体調が崩れてきたので、
血液検査や内視鏡検査をしたら、食道はおかげで無事でしたが、
どうも胃壁に潰瘍が出来ているとのことなのです。
うん、こりゃ、また「同行二人」のガンが
イエローカードの警告を発しているのだなと、
これまでなんども試してきた、
僕なりのホリスティック療法といいますか、
温和療法=スローヘルス養生法の組み合わせを
しばらく励行しました。

どこの病院でも決まって、
たとえば、ガンが再発した、転移した、
他の臓器に潰瘍が原発したなどというと、
メスを振りかざして、早めに局部を切り取りましょうと
手術をすすめます。手術ができなければ、
強力な抗ガン剤か放射線を叩き込むような荒治療をすすめます。

もちろん、初めて食道ガンと宣告されたときは、
かなりオロオロと狼狽して、
「先生、治るものでしたら手術でも抗ガン剤でもなんでも
お願いします」とあわてたものです。
しかし、9年前のように、僕ももはや
「ガンの幼稚園生」ではありませんから、
いまのガン治療の限界や医療制度の欠陥が分かってきて、
「一発で完治する薬などない」
「魔法の弾丸薬などない」
「神ワザの手術などない」
ということも分かってきましたから、
日ごろの食事や呼吸法、
さらに心の持ち方をたしかにする養生法の組み合わせが、
ガンに負けない基本の基本だと思うようになって、
スローヘルスをわが身の健康法と決め、
また同輩にも「ガンはゆったりゆっくり」
「ガンは引き分けでよい」
「同行二人=ガンと共に一歩一歩いこう」という
温かくて和やかな療法を励行して凌いできたわけです。
医師の言いなりになって、絶えず、手術を繰り返し、
抗ガン剤を浴びるのは愚の骨頂だと思います。
かえって、患者は免疫力を落とし、
「ガンそのものではなく、
激しい治療でいのちを落しかねない」からです。

しかし、いくらスローヘルスのすすめといっても、
そんな素人考えでガンをなだめることができるのか? 
もちろん、ガンは心身の免疫力が下がれば、
その間隙を縫って、しぶとく再発してきますから、
ただ漫然と温和な養生を励行していればよい
というものではありません。
では、ガンが悪化したり、再発したり、
腫瘍や潰瘍が出来たらどうするか、
僕は、長年の体験の結果で編み出した
「穴攻め療法」を1ヶ月ほど集中的に試して
様子を見てきたわけです。


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2007年9月2日(日)

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