元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1837回
悔いなきガン治療とは何か?

ガンを宣告されたら、また再発、転移が発見されたらどうするか?
もちろん、医師や病院が信頼できるというのであれば、
いまのガン標準治療に従って治療を受けたらよいわけですが、
前回も書いたように、いまのガン治療は、
「病人を診るのではなく病気を診る」データ偏重治療です。
スポーツ選手のような頑強な人も年寄りも、
1把ひとからげで、まず「手術」を、
それがダメなら「化学劇薬」を強行します。

人間の体質とは多様なもので、
筋肉質の人もいれば腺病質の人もいます。
実症、陽性体質の人もいれば、
虚症、陰性体質の人もいます。
東洋医学や自然療法では、こうした病人ひとりひとりの
体質や状況に即して治療を考案するわけですが、
いまの西洋医学・標準治療ではそんなものは客観性なしとして、
まるで実験動物や機械修理のように検査データの数値に従って、
「内視鏡手術」にしよう、「拡大手術」にしよう、
「手術がダメなら化学薬でどうだ」
「それでもだめならモルヒネで死を待ちなさい」
と、ただ治療ガイドライン(規準)という
マニュアル(手引書)を引いて割り振るわけです。
いわば人間のいのちレベルではなく臓器レベルで治療を施します。

だから「先生、わたし抗ガン剤の副作用に敏感なんです」
「寒い季節だとからだ全体がおかしくなるんです」」
「手術アレルギーがあるんです」などなど、
その人の不安やそのときの症状を訴えても一笑に付し、
「あんたは進行ガンV期と検査データで出たじゃないか!
腫瘍切除とリンパ切除の手術がいいんだよ」と、
これが合理的で客観的なベストの治療だと
次々と手術や劇薬投入を繰り返します。
もちろん、いっとき患部の腫瘍が切り取られます。
しかし、ガンはただのオデキや切り傷のように
ヤワな病気ではありませんから、大半の患者が再発転移をする。
おまけに、からだにダメージを負荷する、
後遺症も背負うことになります。

巷間言われるほど、ガン早期治療のケースは少ないので、
大抵が悪化してから病院に駆け込みますから、
医療の進歩は目覚しいといわれるわりには、
ガン死亡率は増えていくばかりなのです。
じつは医師の世界では常識なのでしょうが、
手術にしても抗ガン剤にしても
100人に20人助かれば「立派な手術だ」
「効果のある薬だ」としていることに問題があります。

もちろん、こうしたことを大学病院の医師たちが
情報公開し、説明責任を果たしているわけではありませんから、
とくに、2年、3年、5年と、長患いして、
ガンの正体も治療の限界も、患者がうすうす気づいてきたら、
もう「ガンの幼稚園生」ではありません。
ただ医師の命令に盲従するというのではなく、
自分の体質や症状にあった治療をしてくれる先生かどうか?
ただ「数値検査」と「修理治療」で
患者をロボットのようにしか扱わない病院どうか?
このあたりをしっかりと見極めて、
納得できなければ
他の医師やホリスティックな医師の見解を聞いて、
身中のガンの動き=自覚症状を、自分でよく整理して、
悔いのない治療を探すべきでしょう。

ガン患者は壊れた機械ではない!
ガン患者は実験ロボットじゃない!
ガン治療に関わる「マニュアル制度」と
「ガイドライン治療」とは、
医師や病院の職業サイドから決められたもので、
決して患者の症状サイドから決められたものではないということを
患者と家族はじっくりと見抜いていくのが、これからの時代です。
「あわてない、あせらない、あきらめない」・・・
これが「患者漂流」「ガン難民」時代を乗り超える
ほんとうのガン患者学だと、僕は考えています。


←前回記事へ

2007年9月7日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ