元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1912回
いのちの「良い環境場」「悪い環境場」

患者の寂しさのわかる友人をたくさん持っている人は幸せだ――、
この「より良い、いのちの環境場」を作ることが、
長い長いガン闘病生活を上手に乗り切る
薬よりもメスよりも勝る「良薬」だ――、
という話を書いてきましたが、
世間では、医業界のみならず、
いのちと一番密接である食業界にも
「より悪い環境場」を作る風潮が横行していますね。

次から次に出る食品表示偽装です。
少し前まではアサリやシジミの産地偽装など
水産物に関する不正が目立っていましたが、
最近は菓子の食品表示の偽装が絶えないですね。

老舗和菓子の「赤福」の製造日の改竄が
呼び水になったわけですが、
農林水産省の「食品表示110番」の内部告発は、
10月は過去最多の697件に達したと新聞が報じました。

「消費期限をごまかしている」というだけでなく、
大豆、とうもろこし、じゃがいもなどの加工食品が
遺伝子組換え農産物を使っている場合には、
「遺伝子組換え」という表示をしなければなりませんが、
本当のところはこれも心配です。

というのは、みなさんもご存知の通り、
日本の食料自給率は40%、
世界178国中の129位の
自国では食べ物を作らない国になってしまったからです。
コストを安くするために、原産地表示も、
消費紀元表示も誤魔化し放題というわけですから、
いくら、有機栽培が良い、
日本人の風土の合った
身土不二の食生活をしようといっても、
現実にはとても難しい環境になってきたわけです。

これは唯の食料政策の問題ではなく、
いまや日本人全体の健康問題に発展しかねません。
日本の厚生労働省や文部科学省などは
食育をやっと提唱していますが、
本来の日本人の風土にあった
「米食、雑穀」中心の食生活ではなく、
輸入小麦やじゃがいも、とうもろこしを主食と考え、
輸入の肉や魚を副食とする、
まるで、本来の日本人の体質を無視した
食生活のすすめを説いていますから、
とくに子供のアレルギーや中高年の慢性難病の蔓延が心配です。
ガンや高血圧、メタボリック症候群のみならず、
切れる子供やストレスによる働き盛りの精神状態も不安です。

ですから「いのちの良い環境場」を作るための
スローヘルス研究会」の
「3つの心構え」を忘れずに実践していきましょう。
(1)しなやかな「ネットワーク」を作る
(2)しなやかな「ライフライン」を作る
(3)しなやかな「バトンタッチ」を作る

とくに、ただ食生活の堕落を
他人事のように笑っているのではなく、
この食品汚染の時代、長寿難病時代を生き抜くには、
患者に限らず、健常者も、普段から
有機農園や自然食品店とも仲良く情報交換出来るように
ライフライン作りに気を配っておきましょう。
「食べ物こそいのちを作る源」ですからね。

と、そうしたことを考えているとき、
スローヘルス研究会の発足当時からの仲間で
岩手一関で「マグノリア」という自然食品店を経営している
食生活アドバイサーの鈴木美感子さんから、
まさに身土不二の自然食品「日高見二年越しみそ」
が仕上がりましたと、送られてきました。


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2007年11月21日(水)

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