元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2011回
医療は科学ではない

ほんとうに、ガンのような難病は、
医師たちやマスコミが喧伝する「科学的治療」を
信頼しきっていて大丈夫なのか?
多くの患者や家族の皆さんがそう感じてきていると思います。

その答えというか「病気になったら
患者が本気で考えること」について
分かりやすく解説してくれているのが、
僕の主治医でホリスティック医学の権威である帯津良一博士の
近刊「大養生―スピリチュアルに生きる」だ――、
この本の「病気について」という章の抜粋紹介の続きです。

               *

医療とは疾病や障害を回復させるシステムのことです。
病める者も生きていくことを停止したわけではありませんから、
これまで通りの場の営みはそのまま続くわけです。
ただ新たに生じた疾病という事態のために、
当然その場の営みにも
ある程度の変化というものは起こるでしょう。
さらに、疾病という事態からできるだけ
速やかに脱出するためのテクニックは、
いろいろ要求されることになります。
そのテクニックのなかで科学的にその有効性が証明されている、
いわばテクノロジーともいうべき領域が
医学ということになります。

この医療は場の営みであって、
「医学はその営みを円滑にするためのテクノロジーである」
ということが、医療者にも患者にも家族にも、
一般の人々にも理解されていなかったのがこれまでの医療でした。
当然そこには大きな混乱が生まれます。
その混乱の最たるものが、
医学が医療の大部分を占める、
場合によっては医療のすべてが医学によって
置き換えられるといった錯覚でした。

その錯覚は、複雑系である生命を単純系の科学で捉えられるもの、
と思いこんだところから出発しています。
いうなれば、医療において科学的な武器を提供するのが医学です。
科学である医学は、医療のなかで必要なものでありますが、
かといってそれがすべてではありません。

ホリスティック医学は、
将来においては科学的に裏付けられて
医学になる日が来るかもしれませんが、
今は科学で裏付けられていることばかりではありません。
私たちはたくさんの人との交流のなかで生きています。
「場」の営みのなかで生かされているといえるでしょう。
もちろんこれは人間だけでなく、
地球との交流や宇宙との交流、
果ては宇宙の根源との交流や神や仏と
呼ばれるものとの交流にもつながります。
宇宙の根源である物理的なものでもいいでしょう。

これらの大きな「場」のなかで私たちは生きています。
この場のなかにたまたま病気の人がいるというだけで、
それは自分であるかもしれないのです。
科学的でないものは排除し、
科学で説明できなければ採用できないという考え方は、
医療に何ら貢献しないばかりか、邪魔にさえなります。

               *

病は、ガンは、ただ切ったり叩いたりして
駄目なら緩和病棟で死を待ちなさい・・・というのは
間違っている考えというわけでしょう。
とくに、ガンは生老病死全体にかかわる病気ですから、
偏狭に科学するのではなく、
より人間丸ごとを考えて、
心身のエネルギーをいかに高めるか?
これが、本当の医療だと言うわけです。
すでに本を購入した人はもう一度、じっくり再読して、
養生の参考にしましょう。


←前回記事へ

2008年2月28日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ