元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2064回
なぜ100年前の「魂」を知るべきか?

拙著「大逆事件異聞――大正霊戦記――
沖野岩三郎伝」という、ちょっと渋い人物評伝が
いま発売中だという話の続きです。
この本の《あらすじ及び前口上に替えて》と題して、
関係者に配った、趣意書がありますので、
紹介させてもらいます。
           *                         
「大逆事件異聞―大正霊戦記――沖野岩三郎伝」
関根 進・著        
逆徒・幸徳秋水以下、12名を絞首刑に処す!
日本全土を恐怖に巻き込んだ
100年前の天皇暗殺未遂・大逆事件――、
一人、奇跡的に嫌疑をまぬかれた牧師がいた。
やがて、ペンをもって時代の真相を告発する
霊戦作家に姿を変えた。自らを「魂の伝道師」として
したたかに監視の目をくぐる。

魂の癒しの時代のいまこそ見直したい、
大正のクリスチャン作家・沖野岩三郎
の数奇な運命と作品の数々。
はたして、この男は強権軍閥に抗する
「魂の秘密伝道作家」だったのか?
「官憲のスパイ」だったのか? 
はたまた「虚無党講釈師」だったのか?

ときの元老・山縣有朋の差配する
軍閥・桂太郎政権は、
ただひたすら天皇の軍隊と警察、
そして監獄の整備に拘り、
非戦、自由、平等を願った市井の青年たちを
危険分子として排除し、捕縄・捕縛する――。

庶民個人個人の魂も支配しようと、
国家メスメリズムともいうべき
「集団催眠術主義」に向かって暴走した。
「明治」を丸呑みし、妖しく燃える「大正」という時代、
当局は特別高等警察を強化して、
ますます危険分子一掃に狂奔する――。

しかし、稀有の作家・沖野岩三郎は
「神人協働」(シネルギズム)とも
いうべき信念に燃えて周到なる筆戦と舌戦を挑み、
不屈の反骨精神を内に秘めて
「魂の自由国」を作ろうとする人たちの、
エネルギーは燃える尽きることはなかった。
ただ、後世多くが語られず、
真実が歴史の片隅に葬り去られて来たに過ぎない。

あれから100年――大逆事件の真相は、  
裁判員制度が注視されるいま、冤罪裁判としてのみならず、
国家が個人の心や魂までも支配しようとした
前近代特有の国権メスメリズム
(国による催眠術主義)の弊害ともいうべき、
集団マインドコントロールの視点から、
新たに検証されねばなるまい。

**46判ハードカバー350頁 定価1900円+税**
【発行】(有)書斎屋 FAX 03−5385−1649 
【発売】(株)デジタル・パブリッシング・サービス 
TEL 03−5225−6061

           *

この事件は、教科書はもちろん、
新聞やテレビでは詳細に報道されることが少ないものですから
なんとなく「100年前にとんでもないテロ事件」があったんだなあ、
・・・というぐらいにしか思っていない人が多いと思いますが、
人権やいのちの尊重が叫ばれるいまこそ、
多くの人が知っておくべき「歴史の真実」を綴ったつもりです。
若い人もぜひ手にとって見てください。


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2008年4月21日(月)

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