元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2067回
後悔しないガン治療と「3つのA」

「日本人の二人にひとりがガンになる」という時代です。
僕はことし68歳で、ちょうど58歳のときに
食道ガンの治療を始めたわけですから、
「ガン切らずに10年」という幸運を掴んだことになります。
その間に、多くの同僚や先輩が
手術や化学劇薬の後遺症で
苦しみながら亡くなって行く様子もなんども見て、
ほんとうに「ガンは怖い」、いや
「ガン治療とはなんと惨い」ものだろうと
悲しみにくれ、慄然としてきたものです。

新聞やテレビでは、さかんにガンの最新治療が
日進月歩の勢いで進歩している・・・と喧伝されていますが、
ガンと長いこと付き合ってくるとわかるものですが、
じつは、いまだ「ガンの本当の正体」も
「決定的なガン治療」も分かっていないというのが
現実の医療現場だということが身にしみて分かってきます。

このコラムではなんども書いてきましたが、
ガン治療とは、ただ臓器を
「切ったり」「叩いたり」「焼いたり」する
いわば人体の「機械修理」のような治療だけでは、
長い長い人生の中での、
患者と家族の「幸福」は決して掴みきれないということです。
というわけで、西洋医学の治療法のほかに、
患者自身が,日ごろの養生に腐心して、
身・魂・心の人間丸ごとのエネルギーを高める
ホリスティックな治療計画をしっかりたてていかないと、
「後悔しない人生」も
「納得した治療」も得られないというわけです。

僕のように、中高年になってガンが発見され、
どうやらこうやら10年生きのびたら、
まあ、余禄の人生をいただいたと、
感謝の気持ちで一杯で、
これ以上の贅沢を望めない心境となっておりますが、
まだ若い30代、40代の希望に満ちた年頃で、
ガンの宣告を受けた人たちの治療計画や
人生計画は大変なものだと思います。
年齢を問わず、誰しもがガンを宣告されれば、
頭の中が真っ白になり、一寸先も真っ暗となりますが、
昔とはちがって、
これだけ「ガン情報」がインターネットなどを通じて
普及してきた時代ですから、
とくに、じっくり構えて情報収集と治療選択にのぞむ、
つまり「あわてない、あせらない、あきらめない」の
いわゆるホリスティックなガン治療の「3つのA」を頭にいれて、
患者ご自身も家族の皆さんものぞむことが大切だと思います。

数ミリのガン細胞が1センチになるのに,
「九年」かかるといわれていますから、
その伝から判断しても、
今のガン病棟治療の“常識”のように
あせって「切りまくる」「叩きまくる」ことには、
慎重に考えたほうがよいと僕は思っています。

先日、NHKの番組や新聞で、まだ30代の若さで、
肺ガンを「切らずに闘い」ながら、世界の舞台で活躍している
フィギュアスケート・ペアの井上怜奈選手のことが
クローズアップされていましたが、
父親を肺ガンで亡くし、自らは
米国のスーパーのアルバイトをしながら掴み取ったいのちです。
皆さんの中にもファンの方がおられるでしょうが、
パートナーのジョン・ボルドウィン選手(32)と
スロー・トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を
決めてガッツポーズを作る姿には
思わず拍手を送ってしまいました。
「あわてない、あせらない、あきらめない」の
いわゆるホリスティックなガン治療の「3つのA」こそ大切だと
教えてくれているのではないでしょうか?
「希望こそ良薬、あきらめは毒薬」です。


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2008年4月24日(木)

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