元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2104回
地元「南紀州新聞」の書評

5月には「週刊ポスト」(5月23日号)1、に続いて、
拙著「大正霊戦記―大逆事件異聞 沖野岩三郎伝」が
「南紀州新聞」(5月14日付け)2 
に5段ぬきで掲載されました。
この新聞は、本書の主人公・沖野岩三郎をはじめ、
大逆事件の「紀州グループ」と呼ばれた人たちのいた
新宮市や勝浦市など――、和歌山県紀南を
中心に発売されている地元の有力紙です。
さすが100年前、大逆事件に揺れた
歴史の町の新聞だけに関心は高く、
記事の扱いも大きなものでした。
この書評を出るや、すぐさま、地元の読者や書店から、
発売元に本の注文が入ってきたようです。

さて「南紀州新聞」の本書に対する書評のタイトルは
「祖父母に贈る鎮魂の書」というもので、
こちらは、主人公・沖野岩三郎・ハル夫婦の
「魂の戦い」の事跡紹介にとどまらず、
さらに、主人公と筆者の縁戚関係にも触れて、
本書の内容と刊行の意義を評価してくれた内容です。
関西の方の中には読んだ人もいるでしょうが、
他の地域の方にも読んでいただきたく、
そのポイントを抜粋紹介します。

     *

『大正霊戦記』の表題に、
サブタイトルの「大逆事件異聞」「沖野岩三郎伝」を
あわせて見れば、なるほど想像はつく。
明治時代末に起きた自由主義者・社会主義者弾圧のための、
時の政府によるフレームアップ「大逆事件」に巻き込まれた
紀州組6人に最も近いところにいた
沖野岩三郎の伝記である。
大正霊戦記とは、大正時代に
沖野岩三郎が繰り広げた「魂の戦い」と言った意味だろう。
思い入れの書名を付けた
著者の関根進さんは、沖野岩三郎・ハル夫妻の
養女を母に持つ人。
1940年生まれ、出版大手の小学館に勤めた時代、
「週刊ポスト」編集長として、
同誌を90万部発行まで押し上げた人。
この本にもジャーナリスチックな
感覚が随所に見られる。(略)

1910年6月3日、「大逆事件」が新宮にも波及。
大石誠之助らと親しくしていた沖野も家宅捜査され、
取り調べを受けるが、逮捕は免れる。
それ以降、沖野の「秘密伝道」「伝道作家」と言われる
「『大逆事件』語り部」としての人生を貫く。(略)
沖野は時代閉塞の中で悲観や厭世に陥ることなく、
「果てもない宿命を
素直に受け止めれば必ず道は開ける。
賢人イエスを見習って、
この世にユートピア、自由国を建設しよう」との
メッセージを伝えたという。
「沖野岩三郎と妻ハルは
幼い兄妹が肩を寄せ合うようにして
“炎の世紀”を駆け抜けていった」
との結びは、血が繋がらなくても
祖父母であった二人に贈る
鎮魂の書にふさわしい。(以下略)

       *

本書は、かなり“渋い”テーマの歴史評伝ですが、
なるべく読み易いノンフィクション読み物として構成しましたので
このコラムの第2095回でも紹介した「週刊ポスト」の
書評と合わせて読んでいただき、
「なぜいま『大正霊戦記』なのか?」ということに
気づき、また興味を持った方には、
ぜひ、一読していただきたいと願っています。


1 http://www.weeklypost.com/
2 http://www.minamikisyu.co.jp/


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2008年5月31日(土)

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