旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第94回
早めの購入が安い? 出発間際が安い?

リーズナブルな割引航空券の内容が複雑になってきました。
かつては、かなり分かりやすかったものです。
まず、使える割引航空券の種類が少なく、
割引航空券といえば、イコール、格安航空券のことでした。

料金の動きにも、ある一定の法則のようなものがありました。
出発日から逆算して半年から3か月前に、まずは売り出される。
夏休み、冬休み、ゴールデンウィークなど、ピーク時期の航空券は、
発売と同時に予約が殺到し、キャンセル待ち続出の状態になります。

一方、オフシーズンの航空券は余り気味で、
出発日が近づくに従って値段が下がっていく。
1か月前を切っても売れ残ると、激安といえるレベルまで下落。
日本から直行便があるような人気都市の場合、
だいたいそういう動きをしていました。
パッケージツアー用の航空券も、格安航空券と同種ですから、
動きはほとんど同じでした。

ところが、最近はPEX(ペックス)航空券という
正規割引航空券が登場しました。
この割引航空券の特徴は、早い時期に購入するほど安いということ。
日本航空「JAL悟空」のハワイ行きの場合、
出発の約2か月前までの購入が条件のものが最安で、
次いで出発35日前、出発14日前、
そして出発当日まで購入できるものは最も高くなります。

さらに複雑なのは、格安航空券の中にも、
早めに購入すると安くなるものが出てきたことです。
特にアメリカン航空やノースウエスト航空などの
アメリカ系航空会社に多く、なかなか好評で、
同じ航空券を使ったツアーも売り出されています。

そういうわけで、早めの購入が得なのか、
出発間際が安いのか、一概には言えなくなってきました。
航空会社に応じて個別に比較検討するしかないでしょう。
屈著「格安航空券とPEX航空券の超すべて」を見ていただくと、
行き先別の航空券相場をつかむことができますから、
参考にしていただくといいかもしれません。
より最新情報を交えた改訂版の発行も近々予定しています。
ある程度相場をつかんでおけば、安そうな航空券を見つけたときに、
安いか高いかを判断できますから。


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