旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第102回
海外旅行で今度こそ禁煙を実現!?

愛煙家にとって、日本は長い間、喫煙天国でした。
しかし、最近はちょっと雲行きが怪しくなってきています。
東京都千代田区では条例によって路上での喫煙を禁止し、
そうした動きは全国的に広まりつつあります。

しかしながら、愛煙家がもっと困るのは
海外旅行のときではないでしょうか。
まずは、飛行機の中。現在、日本に乗り入れている航空会社で
喫煙席を設置しているところはほとんどありません。
例外的に吸わせているフライトがありますが、それはあくまで例外。
ICAO(国際民間航空機関)では、航空機の火災を防ぐこと、
それに乗客・乗員の健康を守るという理由から、
1992年に国際線の全面禁煙化を決議。法的な強制力はありませんが、
これに従って各国の民間航空会社は禁煙化を進めました。
今では多くのキャリアが全便禁煙となっています。

中国系の一部の航空会社では、喫煙席があることを堂々と公表して
いましたが、欧米系の航空会社との業務提携が進んでいますので、
国際線の全面禁煙化は時間の問題でしょう。
3、4時間なら我慢できるが、それ以上になると苦しい。
そんな愛煙家は多いようですが、残念ながら、
長距離、すなわち欧米やオセアニアの航空会社ほど、
喫煙に対して厳しい処置を取るところが多い。
飛行機の中でタバコを吸うのは諦めた方がいいでしょう。

現地の空港はどうでしょうか。
成田や関空には喫煙所がいくつかありますが、
現地の空港では探せども探せども、喫煙所が見つからないことも。
それに喫煙所があっても、かなり歩かなければならなかったり。
そういうときは、外に出て吸うのが一番かもしれません。
アメリカやオセアニアなどはもちろんですが、
最近はアジアでも禁煙の動きが加速しています。
灰皿を置いていないホテル、あるいは一部の部屋を禁煙にしている
ホテルが増えました。灰皿がないなら空き缶で代用。
そんなことをしてはいけません。
禁煙にするとそれだけ部屋が汚れにくいというメリットも
ホテル側にはありますからね。
さらに、観光地や大きなレストランでも禁煙の動きは加速中。

そんなわけですから、愛煙家の方、海外旅行のときには、
健康のために本数を減らす、あるいは思い切って旅行中は
禁煙するのもいいかもしれません。
禁煙しようしようと思ってなかなかできなかった人は、
それを実現できるいい機会かもしれませんよ。
我慢して帰った後のいっぷくは、格別においしいでしょうが。


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