旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第123回
飛行機を使う人はこれからも増えそう

今年8月、羽田空港の利用者が過去最高を記録したそうです。
8月といえば年間通じて行楽と帰省のシーズンですから、
飛行機に乗る人が増えるのは当たり前のことです。
しかし、今年に限って旅行に出かけたり、
里帰りする人が多かったという話は聞きません。
不景気で、最近はむしろ遠出をする人が
少なくなる傾向さえあります。

そうした中での羽田空港利用の多さは、国内で飛行機に乗る人が
増えていることを如実に現しているのではないでしょうか。
特に2000年4月に新しい航空法が施行されて以来、
全国どこでも片道1万円などと、
割安な航空運賃がどんどん出るようになりました。
しかも航空会社が出す正規割引運賃ですから、
信頼性や買いやすさもありました。それまで、街中のチケット・ショップで
出回っていた格安チケットはどんどん減っていきました。

ただし、普通運賃で乗る人もおり、平均すると実は、
航空法改正以降の方が乗客一人あたりの運賃は上がる傾向にあった。
安い運賃が登場した一方で、普通運賃は引き上げられましたから、
仕事や緊急な用事で利用する人はより高い運賃を払うことになった。
とはいえ、仕事なら会社が払ってくれ、自分の懐事情には影響ない、
緊急の用事なら料金が割高でも納得がいく。
一方で、自分の都合に合わせて選べる割安な運賃が多数ある。
そのことが飛行機の割安感を強く印象付けることとなった。
それまであまり飛行機を使わなかった人が乗るようになれば、
自然と利用者は増えていきます。
飛行機を使ったパック旅行も驚くほど安いですよね。
電車ではなく飛行機にする、あるいは飛行機も選択肢に
入れるようになった。そんな人が多くなっているのでしょう。


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