旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第163回
混雑しているときに席を獲得する

飛行機の座席が取りにくくなると、
乗客としては新しい予約方法を研究しなくてはいけません。
コンピューターの発達によって、
航空会社の予約システムが発達したのですから、
乗客もコンピューター、すなわちパソコンを駆使すればいい。
インターネットの普及で乗客もリアルタイムで
空席状況を把握できるようになりました。
すべてのエアラインではありませんが、
日系やアメリカ系などの主要航空会社といわれるところでは、
割引航空券であってもインターネットで購入できるところが増えた。
航空会社のウェブサイトから購入できる割引航空券は、
旅行会社でしか扱っていない格安航空券や、
ツアー用の航空券より予約の優先順位が高い。

つまり、席を確保できる確率が高いということ。
しかも、インターネットで直接に予約し、
支払いまで済ませてしまえば、もう間違いない。
格安航空券やツアー用の航空券は、
旅行会社で一時、予約を預かり、
他のお客とのバランスなどを考えた上で、
お客に「予約OK」の返事が来る。
そんなタイムラグがある場合も少なくないのです。

しかし、一方で、旅行会社から、
出発間際に空席の知らせが、
メール・マガジンとして送られてくることもあります。
これも、インターネットの成せるワザです。
こうした航空券は「売れ残り」に近いものですから、
激安ともいえる値段である場合が多いのもメリットです。

予約を取るといえば、マイレージの無料航空券の
座席も取るのに苦労することがある。
最近は、クレジットの利用金額をマイルとして貯められますし、
あるいは航空会社が気前よくボーナスマイルを出している。
おかげで、がっぽりとマイルを貯め込んでいる人も多い。
となると、無料航空券の座席獲得競争も激しくなるというものです。
そこで、裏テクをひとつ。
込んでいる時期の座席を取ろうと思ったら、
まず、それより前の空いている時期で予約を入れます。
年末に無料航空券で乗ろうと思うなら、
たとえば空いている11月頃の予約を取るわけです。
そして、その11月の出発日が近づいてきたら、
本命である年末の出発に変更するのです。
これはマイレージの種類にもよるのですが、
すでに予約を取っていて日付を変更する乗客の方が、
まだどの時期も予約していない乗客より優先される傾向がある。
無料航空券の有効期限は1年や半年などと長い期間に及ぶ。
その間なら予約便の変更ができますから、
こういう手段も使えるわけです。
この方法で確実に本命の出発日を確保できるかは分かりませんが、
出発日に多少の融通がきくなら、試してみる価値はあります。


←前回記事へ 2003年12月22日(月) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ