第109回
最強メニューが完成 その4
30日前 TEEJ 再びインドに飛ぶ

何と松井さんの店の開店に間に合うように
海外に原材料を仕入れに行ってくれた方が
村田さんの他にもいました。
前に紹介した紅茶の販売会社
「TEEJ」森社長です。

松井さんの奥様が気に入っていた紅茶のTEEJは
当初から松井さんの店の
基幹商品として計画されていました。
この所セルフサービスカフェで
紅茶が良く売れていると云われます。
セルフサービスカフェを使用する客層に
女性が増えているからです。
しかし増えていると云っても
紅茶が占める販売構成比率は10%程度です。

けれどもTEEJの使用しているティーバック
(ナイロンメッシュのテトラ型)を採用してる店は
なぜか20%を超える店が多いのです。
その秘密は350ccまで充分対応出来る茶葉の量と
その品質にありました。
多くの店は紅茶ポットで提供しています。
このポットサービスは
お客様を大変得な気持にさせてくれます。

喫茶店、カフェの紅茶の提供は
今まで悲惨なものでした。
ダスト、ファニングスと云う細かい紅茶を
茶こしで出していたからです。
ティーバックも紙製の安いものでした。
日本人はお茶のうまさを良く知る民族です。
本物でない紅茶はすぐ見破ってしまうのです。
なめてはいけません。

TEEJの森さんは
去年作られた「オータムフラッシュ」で作った紅茶より
何としても今年の「ファーストフラッシュ」と
6月に作られる「セカンドフラッシュ」の茶葉を
特別にブレンドした紅茶を提供したいと思っていました。

それは松井さんと
奥様の一生懸命さが伝わってくるからです。
松井さんのお店から「特命」
(1社にあらかじめ決め発注する)を頂戴した
感謝の気持ちもありました。
しかし、松井さんの店のオープンは8月1日です。
茶葉は去年の物しか手元にありません。

森社長、インドに飛びました。
日本に戻ってきたその手には
1ヶ月分の新茶がしっかりと握られていました。


『意気に感じる。この言葉を失って何年たつか
りっぱな社史より語りつがれる現場の歴史が
宝ではないのか』


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