第6回
粉飾決算は厳密に言えば詐欺です。

銀行からお金を借りるときには、
返済の見込みがあることの根拠として、
過去の業績を示す決算書を銀行に対し、見せるのが普通です。
銀行は、この決算書を見て、
貸したお金を返していけるのかどうか判断するわけです。

ここで、決算書というのは、
もちろんご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、
貸借対照表と損益計算書のことを言います。
貸借対照表のことはB/S、
損益計算書のことをP/Lと言います。

貸借対照表には、事業の資産、
即ち、土地などのプラスの財産がどれくらいあるかと、
負債、即ち、借金などのマイナスの財産が
どれくらいあるかが書かれています。
要するに、銀行が貸借対照表を見れば、
お金を借りようとする人あるいは会社が、
財産の方が多いのか、それとも借金のほうが多いのかがわかるわけです。

損益計算書には、簡単に言うと、
その事業の1年間の売上がいくらか、経費がいくら掛かっているか、
事業全体で利益が出ているのか、赤字なのかが書かれています。

普通に考えて、財産よりも借金の方が多い場合、
事業が赤字の場合は、お金を返す見込みがあるとは思えませんから
お金を貸してくれないわけです。

そこで、どうするかと言うと、粉飾決算をするわけです。
最近、新聞で、エンロンやワールドコムなど
アメリカの大企業が粉飾決算をしていたということで騒がれていますが、
やっていることは同じです。

要するに、財産がないのに、財産を貸借対照表に載せたり、
借入金があるのにこれを載せなかったり、
経費がたくさん掛かっているのに、
一部を経費として載せなかったりするわけです。
そうすれば、決算書上は、利益がないのに利益があり、
借金が多いのに財産のほうが多い優良会社に見えるわけです。

しかし、銀行は、
赤字だったり、借金の方が多ければお金を貸さないのに、
決算書上、黒字だからお金を貸すわけです。

これは、厳密に言えば、詐欺罪なのです。


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2002年9月4日(水)

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