第163回
日本の弁護士で刑事を専門にしている人はほとんどいません。

金曜日は、「弁護士の話」です。
よく、「先生は民事が専門か、刑事が専門か」
という質問を受けます。

弁護士がテレビドラマで取り上げられるのは、
ほとんどが刑事事件に関するもので、
裁判のニュースも刑事事件に関するものが多いので、
普通の人にとって、弁護士と言えば
刑事事件に関する刑事弁護と考えるからかもしれません。
でも、実際は、普通の弁護士は一年間に受ける事件の中で、
刑事事件の割合は少ないです。

地方の弁護士は、弁護士の数が少ないことから、
半強制的に国選弁護人を引き受けなければならないので、
常に1件は刑事事件をやっていると思います。
これに対し、弁護士の数の多い東京では、
やっても年間1件とか
全く刑事事件はやっていない弁護士も多いです。

なぜ、日本の弁護士は刑事事件を扱うことが少ないかと言うと、
それはおそらく、刑事事件自体が弁護士の数と比べて
少ないんだと思います。

刑事事件で特に弁護士を必要とするのは、
やっていないのに犯人として逮捕されてしまったという
誤認逮捕のような事件です。
しかし、日本の警察・検察官は優秀ですから、
やった覚えがないのに逮捕されてしまうということは
あまりないのです。
テレビドラマではほとんど誤認逮捕の事件ですが、
実際に、そんな誤認逮捕の事件があちこちで起こったら
大変なことです。

それから、刑事事件を起こす人は
通常お金を持っていない人が多いので、
国選弁護人に依頼することが多いです。
この国選弁護人の報酬は通常1件、約10万円とかなり低額です。
弁護士報酬規程によれば、民事事件の報酬は、
最低限が10万円となっています。
そんな理由から、日本では、刑事事件を専門としている
あるいは主に刑事事件をやっている弁護士はあまりいないのです。

ただ、司法試験に合格すると、
弁護士になる前に司法研修所というところで研修をします。
その研修の科目の中に刑事裁判、
検察、刑事弁護という科目があって、
一通りの知識や理解がないと研修所を卒業できません。
だから、どの弁護士も刑事弁護に関する知識はあります。
また、元検察官だった弁護士は、
弁護士とは反対の立場で刑事事件ばかり扱っていたわけですから
刑事事件については詳しいです。


■今週の宿題 ■
商品を売る場合につけるおまけについては
おまけが高くて損するのは売主なので
いくら高いおまけをつけてもよい。
でしょうか? ×でしょうか?

お答えをお待ちしております。


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2003年4月25日(金)

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