弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第217回
被害者の権利

世の中で、事故や犯罪が起きれば、
それに対応して、
被害者となってしまう方もいます。
これまで、国が、
犯罪をしていない人を逮捕し、
刑罰を科してしまうことがあったことから、
刑事事件においては、
まず、無罪の人が逮捕され、
無実の罪を着せられないようにすることが
主眼とされていました。

そこで、逮捕された被疑者・被告人には、
当番弁護士や
国選弁護人を付ける権利が認められてきました。
これに対し、被害者は、
文字通り、被害者であって、
大抵は、被害に遭うことについて、
自分の落ち度がないにもかかわらず、
あまり保護されることがありませんでした。
社会が成熟し、やっと最近になって、
被害者保護が
叫ばれるようになって、
国も、被害者の権利を守れるような制度を
検討するようになりました。
現在行なわれている被害者の支援制度は、
暫定的なもので、
本格的な支援制度の実行までには、
もう少し時間がかかるかもしれません。
以下、現在ある被害者の権利や
被害者を守る制度について、お話します。

被害者となってしまった場合に、
被害者としては、加害者に対し、
刑事と民事の2種類の責任を
追及することができます。

1つは、加害者に
刑事責任を負わせることです。
この刑事責任は、加害者が、
警察に逮捕され、勾留され、
取調べを受けて、刑事裁判を受けて、
罰金や懲役刑などを受けることを言います。

殺人事件や強盗事件、
その他マスコミに取り上げられるような
重大な事件であれば、警察は、
自分から捜査をして、犯人を逮捕し、
取調べを行ってくれます。
しかし、詐欺や横領、
その他の犯罪では、警察からは、
犯罪が行われているか
どうかもわからないので、
刑事告訴や告発という形で、
警察に取調べを促さないと、
警察は動いてくれません。

そこで、被害者としては、
加害者の刑事責任を追及するためには、
刑事告訴をする必要があります。


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2006年12月19日(火)

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