弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第230回
相談は完全予約制

みなさん、
法律事務所に行ったことがない方でも、
病院には行ったことがあると思います。
病院は、その日に来た順番で受付をして、
相当な時間を待つことを覚悟しなければなりません。
それでいて、治療時間は3分くらいとなります。
時間が読めず、
時間が無駄になったと思う方も
多いのではないでしょうか?

これに対し、法律相談は、
完全予約制で、
予約した時間に法律事務所に行けば
相談を受けられます。
その代わり、予約なしに
いきなり法律事務所に相談に行った場合に、
相談に乗ってもらえるかどうかはわかりません。

この医者と弁護士の違いは、
医者は、常に病院にいて、治療を行ない、
それにかかる時間は1人3から5分くらいなので、
予約を入れづらいのだと思います。
(でも、30分ごとに
予約を受けてもよいのではないかと思います。)
これに対し、弁護士は、
1人あたりの相談時間や
裁判のための打ち合わせ時間、
裁判所で裁判をする時間などがあり、
待っていたからといっても、
弁護士の体が空かない可能性があるのです。

しかも、法律相談は、
30分から1時間はかかるでしょうから、
前の仕事と後の仕事の間が、
30分から1時間くらい空いていないと
相談は受けられないのです。
だから、弁護士に対する法律相談は、
どこでも予約制なのです。
運がよければ、電話をしてすぐに、
相談を受けてくれる弁護士に当たるかもしれません。
僕は、空いていれば、
その日でも、なるべく相談を受けるようにしています。
しかし、既に予定が入っている場合もあり、
ひどいときには、
予約が1週間後にしか入らないこともあります。
そのときは、ご勘弁ください。
でも、いつ電話しても、
空いている弁護士は、
時間に無理をして相談を受けてくれる
良い弁護士の可能性もありますが、
仕事がなくて、暇にしている弁護士の可能性もあります。

その辺を、考慮に入れて、
相談したり、依頼したりしたほうがよいかもしれません。
まあ、忙しい弁護士でも、
能力がなく仕事が遅いので忙しい弁護士と、
能力があって引き合いが多くて
忙しい弁護士とがいますから、
この辺の見極めはとても難しいです。


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2007年2月6日(火)

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