弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第430回
サラ金に完済すると返してもらえる!

HiQをご覧のみなさんは、
余裕資金で投資をされている方でしょうから、
サラ金(消費者金融)などの貸金業者からの借入れがある人は、
少ないと思います。

しかし、知り合いには、
貸金業者からの借入れをしているという人もいるでしょう。

以前から、何度か説明していますが、
貸金業者の利息は、
利息制限法という利息を規制する法律の定める利息よりも
高いのが一般的です。

そして、最高裁判決により、
貸金業者が契約で定める利息を取ることが
合法とされる余地はなくなりました。

そこで、貸金業者からの借入を完済した場合は、
ほとんどのケースで、
利息制限法の利息からすると払い過ぎとなっています。

不況になって、サラ金などから借りていた人ほど
資金繰りに忙しい状況だと思います。

過去にサラ金に完済した、あるいは、
これから完済するという方は、
貸金業者に、過払金の返還を請求するというのも、
1つの方法です。

貸金業者との取引の期間が6年以上と長い人は、
完済しなくても、過払いとなっている可能性が高いですが、
返済を止めると、
ブラックリストに掲載されてしまう可能性があります。

そのリスクを回避するためには、返済を止めずに、
これまでの取引経過を出してもらって、
利息制限法で計算しなおしてみるという方法を取るか、
先ほど説明したように、
完済してから請求する方法を取るということになります。

完済した借入れがあれば、
確実に過払金を請求することができますが、
昔、完済したものは、いつまで遡って返還請求できるか
ということになりますが、
この点について、先日新たな最高裁判決が出されました。

これについては、次回お話します。


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2009年2月5日(木)

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