弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第432回
土地の価格が知りたい

土地の売買をするとき、遺産分割をするとき、
借地の地代や更新料、借家の立退料などを決めるときなど、
土地の価格がいくらくらいか問題となるときは多いです。

そのようなときに、みなさんは、何を目安にしますか?
不動産については、
不動産鑑定士という不動産の価格を評価するプロもいます。
しかし、上場企業や不動産ファンドならいざ知らず、
普通の個人で、
そこまで費用をかけて土地の価格を出す人は少ないでしょう。

そこで、近くの不動産業者に売ったら
いくらかを出してもらうというのも1つの方法です。

この売ったらいくら、近くの土地がいくらで売れているか
という金額が土地の時価ということになります。

しかし、時価は、
実際に売ってみないとわからないことが多いです。

そこで、時価に近い金額として、国が出しているのが、
公示地価です。
公示地価は、一定の基準点の価格で、
近いというだけで、
道路付けや駅からの距離などで調整する必要があります。

相続税の支払のときに使われるのが路線価で、
国が路線価を出しています。

路線価は、時価の80%と言われています。
だから、時価を求めるときには、
路線価を80%で割って、
逆算して計算するという方法を取ります。

固定資産税評価は、
市町村が固定資産税をかけるために出した評価額で、
時価の70%と言われています。

そこで、時価を出すには、
固定資産税評価を70%で割って
逆算して計算するという方法を取ります。

土地を持っている人には、
市町村から誰にも通知が来ているので、
これに基づいて計算が可能です。

今は、土地の公示価格も、
路線価もインターネットで検索することが可能です。

したがって、これらの数字からおおよその土地の時価を出して、
その金額を目安として、
相手と当該土地の価格をいくらとするか交渉したらよいと思います。


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2009年2月12日(木)

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