弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第438回
知人からの借金の申込は要注意!

みなさんは、
知人や友人から借金の申込をされたことがありますか?
みなさんは、それに対して、どう対応されたでしょうか?

ずっと以前は、お金を借りると言えば、
知人や友人を頼るということが主流だったと思います。

しかし、今は、
個人にお金を貸してくれるところは多くなりました。

サラ金やクレジットカードのキャッシングなら、
1社あたり50万円くらいまで借りることができます。
銀行でも、カードローンなど無担保で借りることができます。

したがって、お金を借りようと思ったときに、
普通の人はどうしようかと言えば、
知人や友人に申し込むのではなく、
銀行、カード会社、サラ金などから借りる人がほとんどです。

知人や友人に借金を申し込んで、
知人や友人にお金に困っていることを知られたくない
という思いもあると思います。

そこで、金融機関からお金が借り易い現代社会で、
知人や友人に借金を申込むということは、
その人が、もう金融機関からは
借りられない状況にある可能性が高いです。

実際、借金の整理をすると、
最初に借りるのは、銀行やカード会社やサラ金からであって、
一番最初に友人から借りたというケースは少ないです。
むしろ、友人や知人から借りるのは、最後の方が多いです。

ということは、
お金を借りるときに「絶対に返す」とか
「迷惑はかけない」などと言ったとしても、
客観的に返済不能状況になっていて、
返してもらえない可能性が高いのです。

そこで、知人や友人が借金を申し込んできたら、どうするか?
1 返済見込みが低いから貸さない 
2 あげたつもりで貸してあげる
3 他の借金の状況を聞いて、
  弁護士に借金の整理の相談をするよう進める

どれでも、よいと思います。

相手の「返す」という言葉を信じて貸すのは、
「後で信じて貸したのに」、
などと人間関係が壊れる元になる可能性が高いので、
止めた方がよいと思います。


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2009年3月5日(木)

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