弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第514回
キャバクラ嬢労組結成

テレビなどマスコミで、
高収入や顧客からの高額のプレゼントなど
華やかな生活が取り上げられたりするキャバクラ嬢。
しかも、この不況の中、
若い女性に人気の職業となっているようです。

しかし、高収入を上げられるのは、一握りの女性で、
しかも、遅刻や無断欠席、売上ノルマ、
同伴ノルマを達成できないときには罰金が課されるなど
労働環境は結構厳しいです。

しかも、このキャバクラで
広く行われていると思われる罰金制は、
労働基準法上違法なのです。

だから、みなさんが経営している、あるいは、
勤務している通常の会社では、
従業員の遅刻や欠勤に罰金を課している会社はないと思います。

これまで、キャバクラ譲として働いていること自体
あまり公にできなかった事情からか、
それとも、キャバクラ嬢に
お店の行為が違法行為だという知識がなかったからか、
キャバクラが違法行為を行っていても、
取り締まられることはあまりなかったようです。

そこで、キャバクラ嬢の労働環境を向上させるために、
キャバクラ嬢労働組合を結成したようなのです。

ただ、キャバクラ嬢は、通常の会社の従業員とは違って、
無断遅刻、無断欠席、突然の退社など、
通常の会社では考えられないようなことが
頻繁になされるということも聞きます。

先ほど、これらに罰金を課すことは違法だと言いましたが、
これら遅刻、欠勤、退社によって、
キャバクラが損害を受けたときには
損害賠償請求をすることは可能となります。

自己の権利を主張して労働条件を改善するためには、
キャバクラ嬢側でも
これらを直していくことが必要かもしれません。


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2009年12月17日(木)

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